とんちきバージンブルース、かつての
つまりあたしはバージンで鬱屈としており、
どこまでもへんくつでピュアだった
石川啄木詩歌集を愛読常備し、部屋に花を欠かさず飾りつけ、古い映画をこよなく愛し、毎日モーレツに死にたがっていた
理由はよくわかっていた それでも辛かった
休日よくひとりで銭湯へ通っていた
飲酒量と希死念慮が最大値へ達するころ最終地点として辿り着いた趣味が(大きいおふろ)だったのだ
音楽なんてもはや効き目をなさなかった(傷つきながらも愛聴していたのは坂本慎太郎とたまだけ)ので確実かつ物理的に癒される方