小さな飲食店でもできる。自社製品をネット販売するやり方
飲食店を開業している法人に限らず、個人店でもオリジナル商品をネット販売することができる。
お店の味を、多くの人に食べてもらいたい。飲食店の強みを活かして、ネット販売もやってみたい。
今回はうちの会社の場合、どのようにオリジナル商品『やみつきスペシャル(仮名)』を製造販売しているかをお話ししたい。
(身バレ防止の為、細かな製造工程は割愛)
必要な許可証を保健所で申請
飲食店の開業で必要な許可書は飲食店営業許可だ。すでに開業している飲食店なら必ず持っている。
ただ、ネット販売する場合、商品によっては他の許可証が必要になる。『やみつきスペシャル(仮名)』は加工品であった為、惣菜製造業の許可が必要だった。
各種許可に関しては、管轄の保健所に聞けば丁寧に教えてくれる。具体的に販売したい商品があれば保健所に相談してみよう。
工場が無くても厨房があれば可能
許可証、製造設備、ネット販売の環境が整えば割と簡単にスタートできる。
よくある食品メーカーの製造工場のように大きく無くていい。飲食店の厨房があれば充分製造できる。
作業工程①フライヤーで揚げる
『やみつきスペシャル(仮名)』は原材料を下処理し、味付けした後、厨房のフライヤーで揚げていた。
揚げた後、しっかり油を切って冷ます。
作業工程②袋詰め
冷めたら分量を測って袋詰め。
製品を保つ為の乾燥剤などを入れ、袋を圧着して密封する。うちでは1万5千円程の卓上シーラーで充分だった。
食品表示ラベルの作成
ラベルの作成
食品表示法に基づき、食品表示ラベルの記載が義務化されている。
袋詰めするパッケージに、直接印字するのでもいいし、ラベルシールに印字して貼付けてもいい。
直接印字してパッケージを大量に発注する場合は、後から『賞味期限』のみ、どこかに表示する必要がある。
表示する項目はおおよそ次の通り。
名称
原材料名
添加物
原料原産地名
内容量
消費期限or賞味期限
保存方法
原産国名
製造者(製造会社)
うちではラベルシールを印刷していた。
極端な話、ExcelやWordでデータを作り、宛名ラベル用のシートを買って、印刷でもいい。食品表示さえしていれば問題ない。
賞味期限の決め方
『やみつきスペシャル(仮名)』がいつまで美味しく食べられるか。うちでは念のため、販売前に微生物試験の検査機関を通した。
厚生労働省のサイトに記載されているので、詳しくはそちらを参照してほしい。
『やみつきスペシャル(仮名)』は半年以上も微生物が検知されなかった事から、賞味期限を製造日〜半年までとした。
余談になるが、微生物検査は義務ではないようだ。販売して数年、どこからも検査結果の提示を求められなかった。
だが食中毒によるリスクを考えるなら、検査機関を通した方が安全だ。
栄養成分の決め方
よくラベル表示に「100gあたり:エネルギー〇〇kcal、たんぱく質〇〇g・・・」とある。
これは消費者庁が定めた数値で、データベースの計算によってその値が決められる。
うちでは食品ラベルシールの『MAX』を利用しており、搭載されているデータベースを活用していた。
栄養成分表示に関しては、消費者庁のホームページで詳しく記載されている。また、データベースはアプリでも取得可能のようだ。
閑散期やアイドルタイムに製造可能
飲食店では、忙しいピークタイムと暇なアイドルタイムが存在する。また、その月や曜日によっても暇な時間が出てくる。
その時間を使って、自店舗での製造を可能にした。
うちの会社では、店長さんがスキマ時間を使って製造し、事務所へ出来上がった商品を納品してくれていた。
あとはネット販売するだけ
ネット販売に必要な準備もお伝えしたいが、ありふれた情報しか提供できそうにない為、割愛する。
実は製造より、販売、集客する方が大変だというのは言うまでもない。
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