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脚本家になるまで

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脚本勉強中につき、自作の脚本を吐き出しています。
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記事一覧

いつもそばにいる(下)

いつもそばにいる(下)

人物

宮本由衣 (18)
宮本めぐみ (46)由衣の母
大原博之 (45)めぐみの上司
河合武司 (41)由衣の担任
宮本康史 (48)由衣の父
ラジオパーソナリティ

○めぐみの家のリビング (夕)
キッチンではめぐみが夕飯の支度をしている。
由衣の声 「ただいま」
由衣が帰ってきて、リビングに入ってくる。
めぐみ 「お帰り」
料理の手を止め、由衣の顔を見にいくめぐみ。
由衣 「

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いつもそばにいる(上)

いつもそばにいる(上)

人物
宮本由衣 (18)
宮本めぐみ (46)由衣の母
大原博之 (45)めぐみの上司
河合武司 (41)由衣の担任
宮本康史 (48)由衣の父
ラジオパーソナリティ
※下で登場する人物も載せています

○車内 (朝)
車を運転する宮本めぐみ (46)。 助手席には宮本由衣 (18)が乗っている。車内にはラジオが流れている。
ラジオパーソナリティーの声 「今日と明日の二日間で大学入学共通テ

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万年筆

万年筆

人物
鈴木マキ(60)
鈴木サトシ(35)
鈴木ハジメ(6)

○鈴木マキの父の家、外
田舎の築50年以上の古い家。庭で遊ぶ鈴木ハジメ(6)。

○同・居間
室内にはゴミがゴミ袋に入って数個置いてある。鈴木サトシ(35)は棚の書類やペン、メモ帳などをテーブルに出している。隣の仏間では鈴木マキ(60)がタンスの服をゴミ袋に入れている。
サトシ「遺品整理って大変だな。棚の中身、全部出したから、捨てるか

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働く私たち 2

働く私たち 2

人物
森田ゆみ (26)営業事務
松田綾 (22)ゆみの後輩、新人
佐々木亮介 (34)ゆみの先輩、係長
瀬川敦 (26)ゆみと同期、営業
総務課員

○会社、駐車場
テーブルが並び、その上には非常食の米や配布用の容器などが用意されている。ガスバーナーに大きな鍋が置かれ、炊き出し用の味噌汁を作る準備をしている。それを手伝っている綾。大きな入れものに入った非常食の米でおにぎりを作るゆみと瀬川

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ツナグ2

ツナグ2

人物
川中朝陽 (17)陸上部主将、高校三年
小林大雅 (17)陸上部員、高校三年
前田晃 (18)陸上部員、高校三年
山平聡志 (18)陸上部員、高校三年
山尾一希 (19)大学一年、川中たちの先輩
北村康二 (19)大学 一年、川中たちの先輩

男子陸上部員20人程

2からの続き

○同・校門
山平は自転車をひいて歩いている。山平の横を川中、小林が歩いている。

山平 「じゃあな

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働く私たち 1

働く私たち 1

人物
森田ゆみ (26)営業事務
松田綾 (22)ゆみの後輩、新人
佐々木亮介 (34)ゆみの先輩、係長
瀬川敦 (26)ゆみと同期、営業
総務課員

○会社ビルの前
ガス機器のショールームが 一階にあり、 ガスコンロやガスストーブが並んでいる。

○会社内、ショールーム
ショールームのその奥の会議室内では課内ミーティングが行われており森田ゆみ (26)の横に松田綾 (22)が座っている。

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雨の思い出

雨の思い出

人物 
林美雨(26)
三浦太陽(26)

○カフェ店内
六月。店内には林美雨(24)と三浦太陽(25)がいる。外は雨が降っており、微かに雨音が聞こえてくる。
美雨「はぁ、雨は嫌」
三浦「美雨は本当に雨嫌いだよな。名前に雨って入ってんのに」
美雨「雨って入ってるから余計に嫌いなのかも。梅雨真っ只中に生まれて、お父さん、びしょびしょになりながら産院に駆けつけたんだってー」
三浦「いい話じゃん」
美雨

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ツナグ1

ツナグ1

人物
川中朝陽 (17)陸上部主将、高校三年
小林大雅 (17)陸上部員、高校三年
前田晃 (18)陸上部員、高校三年
山平聡志 (18)陸上部員、高校三年
山尾一希 (19)大学一年、川中たちの先輩
北村康二 (19)大学 一年、川中たちの先輩

男子陸上部員20人程

○スタジアム
T 「2 0 1 9 年 8 月 」
セミの鳴き声。入り口には全国高等学校総合体育大会の看板。スタジ

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駅まで飛ばせば3

駅まで飛ばせば3

2からの続き

○駅
線路の脇に自転車が並んでいる。勇真が到着。息をきらしながら自転車にまたがったまま、腕時計を見る。時計の時刻は 7:40。
勇真「間に合った」
安堵する勇真。自転車を停め、袋を手に線路沿いの道から電車待ちする人の中にまなみがいないから確認する。しかし見当たらない。
勇真 「どこにいる、まなみぃ」
お弁当の入っている袋を持つ手に力が入る。
駅員アナウンスの声 「間もなく電車が参

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駅まで飛ばせば2

駅まで飛ばせば2

1からの続き

○勇真のアパート・寝室
扉の閉まる音で目を覚ます勇真。隣にまなみがいないことに気付く。
勇真 「そっか。今日はまなみ出勤か」
ベッドから起き上がる勇真。

○同・キッチン
テーブルの上に朝ごはんと並んで置いてあるお弁当二つ、うち一つは巾着に入っている、それと水筒を見つける勇真。
勇真 「お昼、俺の分も作ってくれたのか。まなみ ...、なんてできた嫁なんだ」
お弁当を手に取る勇真。

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駅まで飛ばせば 1

駅まで飛ばせば 1

人物
木村勇真 (28)
木村まなみ (27)勇真の妻
朝倉雄 一 (3 0 ) 同 じ ア パ ー ト の 住 人
駅員
バス停で待つ人

○木村勇真のアパート、寝室
太陽の光がさしこむ寝室。ベッドで寝ている木村勇真 (28)。ベッド脇にある時計は6:45を指し、時計の横の写真たてには勇真とまなみの結婚式の写真がかざってある。炒める音が聞こえてくる。
○同・キッチン
卵焼き用のフライパンに火を

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