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書き手とコミュニケーションがとれるという現代人の特権


2024年11月2日(土)朝の6:00になりました。

風邪ってこんなに長かったっけ、風邪ってこんなにしんどかったっけ。

どうも、高倉大希です。




書き手と、コミュニケーションがとれる。

これは、現代人の特権です。


100%ではありませんが、コメントをすれば返信がきます。

職業として書いているような人とも、SNSで繋がることが可能です。


一方的に受け取るしかなかった文章に、自ら関与することができるわけです。

当たり前のようでいて、じつは結構すごいことです。


本当に僕が感動するのはだね、全部読み終わったときに、それを書いた作者が親友で、電話をかけたいときにはいつでもかけられるようだったらいいな、と、そんな気持ちを起こさせるような本だ。

J.D.サリンジャー(1984)『ライ麦畑でつかまえて』白水社


漱石の家に、門下生が集まる。

そんな描写を目にするたびに、うらやましいなと思っていました。


ところが現代は、わざわざ足を運ぶまでもなく繋がりがつくれます。

書き手が、極めて近しい距離に存在してくれているのです。


もしかしたらこれによって、失われてしまったものもあるのかもしれません。

トレードオフで進んでいくのが、時代の変化というものです。


そこまで分かっているなら、編集者を見つけましょう。簡単じゃないですか。本のあとがきとか奥付に、編集者の名前が印刷されてますよね。自分の好きな本を選んでその編集者に気に入られたらいんですよ。

坂口恭平(2024)「生きのびるための事務」マガジンハウス


note のおもしろいところも、まさにこれです。

すぐに、書き手とコミュニケーションをとることができてしまいます。


この文章を書いた人と、いちど話がしてみたい。

そんな夢を、わりと簡単に叶えることができるのです。


くり返しになりますが、なかなかにすごいことです。

かつての書き手は、話すことなど絶対にできない遠い遠い存在でした。


現代は古典を読むには最高の時代です。だって、歴史上でもっとも古典の数が多いのが現代なんですから。人類には優秀な人がたくさんいて、自らの考えを本に残しています。現代を生きる僕たちはそれを読めるんです。これって、すごいことだと思いませんか?

深井龍之介(2022)「歴史思考」ダイヤモンド社


当然、すでに亡くなった書き手とは話すことができません。

同じ時代を生きているからこそ、実現可能なコミュニケーションです。


せっかく、読んでくださっているのなら。

ぜひとも共にに、話しましょう。


書き手と、コミュニケーションがとれる。

これは、現代人の特権です。






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高倉大希
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