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熱を頼りに始めたことは、熱が原因で終わりを迎える


2024年10月21日(月)朝の6:00になりました。

言ったでしょ、わたしは常に用意周到なの。

どうも、高倉大希です。




新しいことを始めるときは、スタートダッシュを切らないように気をつけます。

体力が保たないことなど、自明の理だからです。


それにも関わらず、わたしたちはスタートダッシュを好みます。

盛り上がる感情に、簡単に身を委ねてしまうわけです。


だから、スタートダッシュを切るぞと意気込んではなりません。

むしろ、スタートダッシュを切らないようにと努めることが大切です。


さまざまな学校を視察・見学させていただく経験から一ついえるのは、よい実践をしている学校はおしなべてスタートが緩やかである。

藤原さと(2023)「協働する探求のデザイン」平凡社


高校デビューや大学デビューと呼ばれる現象も、まさにこのパターンです。

環境の変化に高揚し、スタートダッシュを切りたくなってしまいます。


ところが、そこからはじまる生活は年単位で続きます。

体力が保たないことなど、火を見るよりも明らかです。


たしかに、ほんのすこしの勇気は必要なのかもしれません。

ポイントは、「ほんのすこし」というところです。


人はわからないってことに恐怖を覚え、その恐怖を取り除きたくなります。でも仕事の本当の《評価》なんて時間が経たないと分かりません。人からなんと言われようと、継続していくことが重要です。

坂口恭平(2024)「生きのびるための事務」マガジンハウス


熱を頼りに始めたことは、熱が原因で終わります。

冷めゆく熱に焦りを感じて、ドーピングを重ねるしかなくなります。


入口の熱なんて、ほんのすこしで構いません。

ほんのすこしの熱を、大切に育んでいけばよいのです。


熱そのものに、夢中になるのではなく。

熱を育んでいくことに、夢中になれたらよいのになと思います。


「店の外に灰皿あるじゃん。彼さ、誰に言われたわけでもないのに、毎日掃除してんだよ」と彼女。「彼のこと好きになった自分のことが、ひさびさに好きだった」と彼女は笑った。

燃え殻(2024)『愛と忘却の日々』新潮社


毎朝投稿をはじめて、今日でちょうど660日が経過しました。

1本目を投稿するときも、スタートダッシュを切らないように気をつけました。


サムネイルは選ばないと、決めました。

他者の言葉を遠慮なく借りると、決めました。


熱を頼りに始めなかったおかげで、熱が原因で終わることもなさそうです。

スタートダッシュを切るのは、短距離走を覚悟したときだけです。






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高倉大希
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