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本を読まないということは


2025年2月1日(土)朝の6:00になりました。

毎朝6:00投稿を、25ヶ月つづけました。

どうも、高倉大希です。




本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。

小説家、太宰治の言葉です。


本なんて、読まないに越したことはない。

冒頭の言葉をそう解釈した人は、孤独のことを悪だと捉えている人です。


本なんて、読むに越したことはない。

冒頭の言葉をそう解釈した人は、孤独のことを善だと捉えている人です。


君たちには何も解らず、それの解らぬ自分を、自慢にさえしているようだ。(中略)君の文学には、どだい、何の伝統もない。チェホフ? 冗談はやめてくれ。何にも読んでやしないじゃないか。本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。

太宰治(1980)「如是我聞」青空文庫


太宰の文脈は、後者です。

言葉の節々から、彼の怒りを感じます。


本を読まないお前たちは、何にもわかっちゃいやしない。

そう、訴えかけているわけです。


孤独を知らない奴は、ダメだ。

言い換えるなら、こうなります。


ぼくは、ひとりの時間を持たない人は、どこか嘘があると思う。できれば、ひとりの時間を持っている人や、それを経験してきた人と付き合っていたいんです。

糸井重里、古賀史健(2018)「古賀史健がまとめた糸井重里のこと」ほぼ日


孤独に苛まれている人は、やや面倒くさい印象です。

ところが、孤独を上手に扱う人は何だかすこし魅力的です。


ひとりの時間を持っている人や、それを経験してきた人と付き合っていたい。

言い得て妙だなと、思います。


言葉の裏にある思考量を、容易に想像することができる。

そんなふうに言うことも、できるのかもしれません。


「孤独」ということを、どこまで自分の中に呑み込んで、つきつめていけるか。そしてその上でどこまで風通しよく生きていけるか。それを目指していこう、と。

吉本隆明(2017)「ひきこもれ」大和書房


孤独は、前提だ。

詩人である、谷川俊太郎さんがおっしゃっていました。


孤独であることに、頭を抱えても仕方がありません。

孤独はいつだって、そばにあるものだからです。


誰かと一緒にいれば、孤独がなくなるというわけではありません。

孤独はいつだって、そばにあるものだからです。






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高倉大希
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