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舗装された道を通って行けるところなんて地球上のほんのわずかなんだろうな


2024年11月11日(月)朝の6:00になりました。

絵に描いたような不幸中の幸いを経験しました。運がいいのやらわるいのやら。

どうも、高倉大希です。




自分で道を選んでいるようで、じつは道に誘われているだけなのではないか。

車を運転していると、いつもこう思います。


地方に移住して、道以外の面積の方が広いということをありありと痛感しました。

車で行ける場所よりも車では行けない場所の方が、遥かに多いというわけです。


車を運転していると、まるでどこにでも行けるような気になります。

ところが車で行けるところなんて、せいぜい道があるところくらいなのです。


自由意志というのは、まさに、脳が後付けで行う「ブックキーピング」のようなものであると考えられています。つまり、自由意志があってある選択や行動が生じるというよりは、脳が無意識を含めた一連のプロセスで選択したものを、後から追認し、理由付けし、物語化するのが自由意志だと考えられるのです。

養老孟司、茂木健一郎、東浩紀(2023)「日本の歪み」講談社


先日、『SONG OF EARTH』という映画を観に行ってきました。

PERFECT DAYS』のヴィム・ヴェンダースさんが製作総指揮を務めています。



「私たちの初恋の相手は自然でした」

そんなひとことからはじまる、老夫婦のドキュメンタリー作品です。


言葉は、可能な限り少なく。

雄大な自然を通して、ふたりの関係を描きます。


ノルウェーの人里離れた渓谷「オルデダーレン」。厳しくも美しい自然に囲まれた場所に、年老いた父母が生きている。成長し、作家となった娘が二人の姿をカメラに留めようとすると、84歳となった父親はこの国で最も美しい渓谷と呼ばれる場所を案内しながら、彼の人生と最愛の妻、そして何世代も自然と共に生きてきた人々の暮らしについて静かに語りはじめるのだった。

映画『SONG OF EARTH / ソング・オブ・アース』公式サイトより


舗装された道を通って行けるところなんて、地球上のほんのわずかなんだろうな。

上映が終わったときに真っ先に感じたことが、今日の note のタイトルです。


道がないところの方が、明らかに広いはずなのに。

気がつけば、道の上がすべてになってしまいます。


自分で道を選んでいるようで、じつは道に誘われているだけなのではないか。

車を運転していると、いつもこう思います。







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高倉大希
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