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雲見て空見なかった天罰
散々散歩 豆
夕暮れ
黒くてぶ厚い雲が俄かに追いかけてきた
雪混じりの重い風
用水路と田んぼに挟まれた小道に差し掛かった頃
買ったばかりのコードレスイヤホンの片方が転げ落ちた
少し緩いなとは思っていたがまさか落ちるとは
携帯で照らしても見つからない
雪と風は増すばかり
仕方がないから帰ることに
翌日失くした場所へ行くと煮豆を潰したのと同じ姿で見つかった
そういうこともあろうかとは思っていたが
踏み潰されたイヤホンからは甘い匂いが漂っていた
新しいのを買った
前回と同じ値段だが違うタイプの
すぐさま散歩に出掛けた
今度は右が少しフィットしてない
歩く度になにか違和感
気にしながら散歩するバカバカしさ
なんてこった
次失くしたら
もう買うのは止そう
いや買ったっていい
散歩の時に使わなきゃいいだけ
おいおい大丈夫か?
そいつはけっこう寂しいぞ
決まった時間に音楽やらおしゃべりが聞けるのはいいもんです
本好きの方は眼鏡の度が合わないから読まないと割り切ること出来るのか?
コーヒー好きの方はお気に入りの豆があるにも関わらず
挽く機械が壊れてるからって何日も飲まずにいられるのか?
読まなくても飲まなくても平気という方は幸せであり不幸だ
裸眼で読んで別の味を試すこと出来る方は生活を楽しんでいる人
金輪際読まない飲まないって方は実に残念で淋しい人だが
もし徹底出来るなら、さそがし生きるのが楽になるだろう
本1冊コーヒー1杯がその後の生き方を左右するような生き方
嫌いじゃない
現に私は1曲だったり1つのお話で度々左右される
おかげでブレない生活とは真逆の
ブレブレブラブラ人生を歩んでいる
一体今までどれくらい煮豆を潰してきたことか
こだわるから
モヤモヤが生まれるし
こだわるから
深めてもいける
ものはあるだけ
心が決める
なんだ
私が煮豆だったのか
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