片栗粉

読んだ本について、紹介します。

片栗粉

読んだ本について、紹介します。

最近の記事

面白かったメフィスト賞受賞作

初めに意識していなくても、なぜか同じ賞を受賞した本を読んでいた、ということは皆さんありませんか?私はあります(なぜなら事前に前情報を全く仕入れないから。本当に懲りない) 最近読んだ本で、これもこれも、面白かったな~と思っていたら、メフィスト賞を受賞した作品でした。その一部をご紹介します。 ゴリラ裁判の日/須藤古都離2023年の受賞作です。読了後に即座に身近な数人におすすめするくらい面白かったです。人間が主人公(語り手)ではない本を紹介したこともありましたが、まさかゴリラが

    • 夏バテの時期に読む本

      初めに私は毎年多かれ少なかれ夏バテをして、あわよくば(?)食欲が減退して痩せる、ということを繰り返しています。最近暑すぎて少しずつご飯がのどを通らなくなってきたような…ということで、夏バテの時期に、ご飯をちゃんと食べようと思える本を選びました。 荒野へ/ジョン・クラカワーなぜ読もうと思ったかも思い出せないのですが、珍しくノンフィクションの本を読みました。アラスカの森の中に一人で冒険しに行った若者が遺体で発見される話です。人が誰もいない場所で発見され、死因が餓死ということは

      • 悲しいので本を読む

        初めにいつもテーマに沿って書いていたのですが、脱線して。今日はタグもつけないです。ひっそりと。 悲しいので本を読む私の仕事はカレンダーに忠実に休みが入るため、GWは祝日になった分だけ休めます。どこに行っても混んでいるだろうという推測から、特にどこか遠出もしないため基本的には暇です。そのため、遠出しなくともよい、かつ同じように休みが取れるという理由から、近年は会社の同僚を家に読んで遊ぶことが増えました。今年も何人か呼んでみんなで遊んでいました。 同年代の人と集まると、自然

        • 大人にはなれないと思ったときに読む本

          初めに今回は、大人にはなれないと思ったときに読む本です。自分より年上の人を見ると、大人だなという感想を持つことがあります。しかしいざ自分がその年齢になってみると、そうでもないな、まだ全然子供だな、と感じることがあります。そんな時に読みたい本を集めました。 わたしが先生の「ロリータ」だったころ 愛に見せかけた支配について/アリソン・ウッドナボコフのロリータを読んだのはいつだかも思い出せないくらい過去のことなのですが、タイトルが気になって手に取った本です。著者の実体験を語るノ

          ゲームがやりたくなる本

          初めに今回は読むとゲームがやりたくなる本です。将棋や麻雀など古典的なゲームをやりたくなる本を集めました。(デジタルゲームは自分が不慣れなので、物語の中で読んでいても共感があまりできていないかもしれないです…いつかかける時が来たら、デジタルゲームについても書きたいと思います) 天盆/王城有紀https://amzn.asia/d/8q6V1p6 将棋に似たゲーム、「天盆」の神童の少年の物語です。将棋についての知識は、駒の動かし方を知っているくらいで、現物にはもう何年も触れ

          ゲームがやりたくなる本

          仕事に疲れた時に読む本

          初めに仕事が、辛いなあ、大変だなあ、しんどいなあ、となることがよくあります。それでも時間が過ぎればどうでもよくなって、日常に取り込まれて、気持ちがましになったら諦めて、を繰り返しています。そんなときに読んだ本を紹介します。 この世にたやすい仕事はない/津村記久子仕事でどうしようもなかった時に、タイトルを見て手に取った本です。仕事ができないことを怒られるような内容だったらどうしよう、と思いましたが、読後は「こんな仕事があるなら私の仕事はまだ理解できる」と考えられるようになり

          仕事に疲れた時に読む本

          作者の出身地で日本一周の旅(九州編)

          初めにとうとうここまで来ました。最終回、九州編です。 福岡県:1ミリの後悔もない、はずがない/一木けいタイトルがまずいいですよね。刺さります。そりゃ人生に後悔がないはずないです。内容もとても刺さるものでした。自分の学生時代のことを思い出してうわーー!となりました。この本が刺さる人は同じような体験をしたことがある人かもしれません。椎名林檎がおすすめしていると知り、なるほど、と納得した記憶があります。椎名林檎の曲が好きという人にもぜひ。 佐賀県:水を縫う/寺地はるな主人公は

          作者の出身地で日本一周の旅(九州編)

          眠る前に読む本

          初めに年末年始に熱を出してしまい、書くのが久しぶりになってしまいました。熱が出ているときには起き上がるのが億劫なので、どうしても横になっている時間が長くなります。立ち上がるのも面倒なので枕元に本を置いて寝たり読んだりを繰り返すのですが、なぜか私はそういう時に読んでいる本は「熱を出すときに読む本じゃないだろ…」というものばかりです。 今回は眠気を誘ってくれるような本を紹介します。 ブランケット・ブルームの星形乗車券/吉田篤弘架空の町、ブランケット・シティのお話です。一つ一つ

          眠る前に読む本

          作者の出身地で日本一周の旅(中国・四国編)

          初めに中国地方と四国を分けるか悩みましたが、四国の時に短い記事になってしまうかと思ってまとめてみました。そしたら今度は長くなってしまいました… 鳥取県:赤朽葉家の伝説/桜庭一樹桜庭一樹の作品は少し読んでいて、でもGOSICKシリーズは長そうだしなんとなく手が出ないな…と過ごしていた時に出会った一冊です。これはすごい。三世代にわたって赤朽葉家(苗字がすごい)の女性たちが時代の移り変わりとともに生きて行くのを追う話です。推理小説として読むか、大河小説として読むかによって期待値

          作者の出身地で日本一周の旅(中国・四国編)

          作者の出身地で日本一周の旅(近畿編)

          初めにとうとう半分くらいまで来ました。今回は近畿地方です。 これを書いていて発見したのは、中部地方は結構範囲が広いくくり方だということ、言い方によってその地方に含まれたり含まれなかったりする県があることでした。行ったことがない土地だと案外日本のことでも把握できていないんだなと反省しました。 三重県:あやかし修学旅行 鵺のなく夜/はやみねかおるとても懐かしいですね。この本を読んだ後に青い鳥文庫を片っ端から読み漁る人になりました。シリーズの途中なのですが、なぜかこれから読み始

          作者の出身地で日本一周の旅(近畿編)

          作者の出身地で日本一周の旅(中部編)

          初めに今回は中部地方出身の小説家の本を紹介していきます。 中部地方は訪れたことのない県も多いですが、ここで本を挙げながら旅行気分になってみようと思います。 新潟県:ブエノスアイレス午前零時/藤沢周芥川賞受賞作です。藤沢周の本は何冊かしか読んだことがないのですが、これは印象に残っています。雪深い温泉宿のでの話です。主人公がひねくれた感じなので(最初に読んだときにそう感じたのですが、ネットのレビューを見るとみんなそう書いている)、ちょっとやさぐれた気分の時に読むとちょうどいい

          作者の出身地で日本一周の旅(中部編)

          作者の出身地で日本一周の旅(関東編)

          初めに今回は作者の出身地で日本一周の旅、関東編です。 関東は結構いるんじゃないか?と思いつつ、東京や神奈川に密集していたらどうしようと思っています。 茨城県:チーム/堂場瞬一堂場瞬一の作品はスポーツ系とミステリ系とありますが、今回はスポーツの方を。堂場瞬一の作品を読み始めるきっかけになったのがチームだった記憶があります。 箱根駅伝を題材にした小説はたくさんありますが、学連選抜にスポットを当てるのは珍しいと思います。学連選抜は予選落ちして出場できなかった大学の選手を集めたチ

          作者の出身地で日本一周の旅(関東編)

          作者の出身地で日本一周の旅(北海道・東北編)

          初めに本をたくさん読んでいるから、作者の出身地で日本一周できるのではないか?と思ったので、やってみます。1周目で計47冊が紹介できるはずです。偏りがありそうな気がするので、ちゃんと達成できるかドキドキです。 まずは日本列島の上から、北海道と東北地方でやってみます。 ※その県で一番有名、一番好き、というわけではなく、浮かんだ人で記載しています。 北海道:氷点/三浦綾子やはり北海道と言えば三浦綾子が一番に浮かびました。どの作品を読んでも北海道が舞台で、寒く長い冬のイメージがあ

          作者の出身地で日本一周の旅(北海道・東北編)

          クリスマスに読みたい本

          初めにこれはいただいたお題なのですが、難しいですね。クリスマスだと思って本を読むことがなく、読んでみたらクリスマスの話だった、というだけなので…(いつも同じようなことを言っていますが、本の内容を事前に確認せずに読むおかげで、季節外れの本を読んでいることがだいたいです) 記憶を掘り起こして探してみます。 飛ぶ教室/エーリヒ・ケストナー図書館の中を歩いていて、ふと目に止まったので読んでみた記憶があります。クリスマス劇の練習をする寄宿学校の少年たちの話です。調べたところ様々な出

          クリスマスに読みたい本

          甘いものが食べたくなる本

          初めに今回は読んでいると甘いものが食べたくなる本を選びました。私はお菓子が好きで、いつも食後のデザート代わりにお菓子を食べてしまいます。お菓子を日常的に食べている人も、そうでない人も、甘いものを手にしたくなるような本を紹介します。 和菓子のアン/坂木司お菓子の話をずっとしているわけではないのですが、タイトルのとおり和菓子屋で働くことになったアンちゃんの話です。ミステリーチックな内容ですが、和菓子屋の情景を思い浮かべると、自然とあんこが食べたくなってきます。私自身(広義の)

          甘いものが食べたくなる本

          読んでいると寒くなる本

          初めに今回は読んでいると寒くなる本でいきたいと思います。作品の中で大雪が降っていると、真夏でも目の前が真っ白な雪に覆われた場所に立っているような気持ちになります。いつ読んでも体感温度が下がるような本を選んでみました。 氷/アンナ・カヴァンタイトルが寒そうですよね。世界が氷に覆われてゆく、という話です。何かがきっかけで読んだのですが、わー寒い、と思いながら読んだ記憶があります。氷で覆われるほどの気候が想像できないですが、暮らしにくいでしょうし、冷え性の自分は真っ先に体調を崩

          読んでいると寒くなる本