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【今週の週末ごはん】#19 我が愛しのマンボ巻き、米茄子の三色味噌田楽、信州大王イワナの昆布締めなど

「マンボ巻き」をご存知だろうか。

この日は特にきゅうり多めでした

宮城県仙台市(社会人一、二年目に住んだ)及びその近郊では、筋子ときゅうりの細巻きがそう呼ばれる。由来は怪しい。昭和三十年代初め、巷でマンボが流行していた頃に誕生したので筋子の赤ときゅうりの緑がマンボカラーだからとか、食べた人があまりの美味しさに「ウ〜、マンボ!」と叫んだからとか(昭和期にはそんなことを言いたがるおじさん達が実際にいたのだ。昭和三十年代どころか、私が幼かった昭和の終わり頃にもまだいた)その二説がよく聞くところだが、真相は謎。
ともかく私は筋子もかっぱ巻きも好物なので、マンボ巻きも好きなのだ。

お酒のおつまみに割とよく細巻きをつくる。おつまみなので具は多め、ごはんは「かろうじて巻ける」程度。それでも3本も巻けばごはん1膳分くらいにはなる。もうちょっとお米が食べたい時には中巻きも。中巻きは玉子焼と青紫蘇、きゅうりを巻くのが好き。
この日は自作の黒目豆納豆を使った納豆巻きとマンボ巻き。納豆には予め塩とわさびで味つけし、かいわれ大根と一緒に巻いた。

納豆巻きの塩わさびは盛岡「三寿司」さんのまねっこ

マンボ巻きに筋子をどれぐらい入れるか、筋子ときゅうりの比率は?等は完全に好みの範疇。秋田県人らしく筋子を偏愛し(秋田県人はいくらより断然筋子)、かっぱ巻きも好きな私がつくると筋子もきゅうりもたっぷり。結果酢飯の居住空間が非常に狭くなるのだが、両者にはごはんも欠かせないため酢飯をごくごく薄く広げる技術が熟達する。

この日のように白米のおかずっぽくない品が多く、かと言って炊き込みご飯や混ぜご飯は塩分や脂質の摂りすぎになりそう…という時、ノンオイルで素材をそのまま巻く細巻きは便利。

◆信州大王イワナの昆布締め
昨年ふるさと納税で長野県佐久穂町から「信州大王イワナ」と「信州サーモン」を取り寄せた。どちらも非常においしく、リピートしたのがひと柵残っていたので食べる2日前に解凍して柵ごと昆布締めに。
サーモンはマリネやバター焼きでも楽しんだが、イワナはお刺身か昆布締めがやはり美味しい。やや長く冷凍してしまったけれど、昆布締めなら全く気にならない。養殖技術ってすごいですね。

◆米茄子の三色味噌田楽

実のぎゅっと詰まった米茄子はイタリア料理に使っても美味しいけれど、やっぱり見た目も映えて食べでのある田楽にしたくなる。
少し前につくったばっけ味噌と田楽味噌がちょっとずつ残っていたので、山椒味噌(下茹でした実山椒数粒を刻んで練り込んだ田楽味噌)を追加して三色味噌にしてみた。

山椒味噌も悪くないが、やっぱり菜飯田楽の時につくった八丁味噌の田楽味噌が茄子にも最高に合う。八丁味噌素晴らしい…

◆素揚げいんげんの香味炒め

この日夫が最も喜んだのがこれ。レタス巻きみたいにしてもりもり食べていた。
いんげんをしっかり素揚げし、刻みしょうが、にんにく、ねぎとみじん切りにしたシーフードミックス(本来ひき肉だがなんとなく海鮮、特にあさりの旨味を入れたかった)を炒め合わせ、海鮮醤と五香粉、紹興酒で味付け。
他が和食なのにここだけいきなり中華。まあおうち居酒屋なので…。

◆じっくり炒めた大根葉と梅干し入りの炒り豆腐

この日たまたま立派な葉つきの大根が買えた。帰ってすぐに切り離し(でないと大根の栄養がどんどん葉に吸われる)、その葉をごま油でじっくり香ばしく炒めて食べやすく、かつ旨味を凝縮させてからちぎった梅干しと水切りした木綿豆腐を加えて炒り豆腐に。味付けは焦がし醤油だけ。こういう滋味深いおかずが一品あると落ち着く。大根葉の苦味が好きなんですよね。

◆大根と貝割れのサラダ

お刺身のつま兼水分補給的位置付けのサラダ。
若い頃は大根サラダにチーズやトマト、じゃこ等いろいろ入れてボリュームを出していたけれど、今はこれぐらいシンプルな方が好き。
ドレッシングはこの日は醤油、ごま油、酢、砂糖。酢が多めで砂糖はごく少なめ。
先に混ぜると大根から水が出て水っぽく、味も薄まるので野菜は切った状態で冷やしておき、ドレッシングは食べる直前に加えてしっかり混ぜる。海苔も必須。

ほんの半年ほど前までは、週末のごはんに肉や揚げ物がないと寂しい感じがしていた。今は胃腸に負担をかける食材や調理法を心持ち控え気味にしていて、たんぱく質不足にならないために参考になるのはベジタリアンやヴィーガン、ペスカタリアンやフレキシタリアン等の方々の食生活やレシピ。

栄養学の観点ではベジタリアンやヴィーガンでは何らかの栄養が不足することになってしまうが、実際それで健康に生活されている方々が多くいらっしゃるのは励みになるといおうか、選択肢が広がったようで気が楽になる。また、そうした方々が何故その食生活を選択したのか、経緯や考え方を知ることもたいへん興味深い。

私が学生の頃の栄養学と最新の研究では随分違っているだろうし、そもそも人のからだは誰しも同じ食物を等しく栄養として取り込める訳でもなく、合う合わないが必ずある。なるべくその時々のからだに合った食べ物と食べ方を選んで行きたい。

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