初夏のほてり冷ましにもおすすめ、おろし生姜とたっぷりの干し椎茸が美味しい愛知県の郷土料理「とうがん汁」
先週、近所のスーパーで四つ割の冬瓜を買った。
三浦半島辺りで収穫されるので、横浜市内のスーパーで冬瓜を見ることは割と多い。いつもはまるごと買うのだが、その日はたまたま四つ割が安く、切られたものは日持ちしないので早めに使わなければと思いつつ少々日にちが経ってしまった。
元々は麻婆冬瓜か麻婆ラーメン、或いは沖縄風の味噌汁にするつもりで買ったが今日はどれもちょっと面倒…という気分でレシピを検索していると、干し椎茸と鶏肉を使った汁物が複数候補に上がって来た。
美味しそうな組み合わせだし、干し椎茸も鶏肉もある。つくってみようと改めて見ると、なんと愛知県の郷土料理ではありませんか。知らなかった。
愛知県は冬瓜の出荷量が全国二位だそう(一位は沖縄県、三位は神奈川県)。
愛知へ行く機会は比較的多いのに全然知らなかった。考えてみれば愛知県、特に渥美半島のあたりはメロンの栽培も盛ん。温暖で瓜系の作物が育ちやすい気候なのかも知れない。
椎茸は知多半島で生産されるし(いま我が家にあるのもそう)、養鶏も「名古屋コーチン」をはじめ盛んだ。土地の食べ物を組み合わせたお汁、シンプルながら旨味の多い食材の組み合わせで絶対に美味しい。それに身体にも良さそう。
という訳で早速つくった。
作り方は上記リンクを参考に、但し冬瓜は予め塩と砂糖であく抜きをしてよく洗い、下茹でしてから使った。中国料理から知った下処理の仕方で、そうすると雑味が消え、格段に美味しく仕上がる。方法は下のレシピに記載した。
冬瓜1/4個で18cmの鍋いっぱいの量ができた。冬瓜はむくみが取れ、ほてりを冷ます効果もあるので、湿気がちで蒸し暑い時期にぴったり。積極的に食べたい食材のひとつだ。
《愛知県の郷土料理・シンプルながらとても美味しく身体にしみ入るとうがん汁》レシピ:だいたい3杯分
①冬瓜1/4個は皮をむき、食べやすい一口大に切って薄い塩水でざっと洗い、ざるに取ってその後ボウルに移し、砂糖少々を全体にまぶしてしばらく置く。水気が出てくるくらいまで、10分〜20分くらい。
②その間に干し椎茸6個を軽く洗って水またはぬるま湯に浸して戻し、食べやすい大きさに切っておく。鶏むね肉80gも一口大に。
③冬瓜から透明な汁が出たらボウルごとよく洗って砂糖をすすぎ、沸騰した湯で軽く下茹でする。冬瓜がうっすら透明になるくらい。
④スープ用の鍋に干し椎茸の戻し汁に水を加えて600〜700mLほどを沸かし、ほんだし、酒、みりん各適量を加えて②、③の具材を入れて5分ほど煮る。
⑤鶏肉に火が通ったら醤油大さじ1〜2、おろし生姜適量(多めが美味しい)を加えて味をととのえ、最後に水溶き片栗粉を加えて少しとろみをつけて完成。
あつあつも良いけれど、この季節ならほんのり温かいぐらいが美味しいと思う。そうめんを入れてにゅうめんっぽくするのも良いかも。
見た目も涼やか、食材の切り方次第でご馳走風にもなるとうがん汁、これからの季節に是非お試しください。美味しいですよ!
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