【今週の週末郷土ごはん】#15 豊橋角麩と吉野家の牛丼の具ですき煮、ヤマサちくわと大根葉菜の炒め煮、酵素玄米と梅とバジルの混ぜご飯
豊橋で買って来た「角麩」。
当地ではこれをすき焼きに入れるそう。だが今は鍋の季節でもなく、もっと手軽に使いたくて、今回は冷凍庫にあったこれを使うことに。
薬局のポイント交換で申し込んだ吉野家の牛丼の具。
牛丼チェーンでは吉野家の味が一番好き。この味を角麩に染ませたらほぼすき焼きでしょう!
折角なので焼き豆腐と糸こんにゃくを買って来た。
こんにゃくは味が染みにくいため、メインの具とは別に煮て味付け。湯通しして切った後斜め薄切りの長ねぎとフライパンで乾煎りし、薄めに希釈しためんつゆ少々で煮ておく。
一方、湯通ししてあく抜きした角麩は、深さのあるフライパンに焼き豆腐と共にぽんぽんと置き、上から「牛丼の具」をのせ、煮詰まる分の水を足して蒸し煮していったん冷ます(ことでより味が染みる)。豆腐と角麩にはしっかり肉の味を染み込ませたい。
両者を盛る段階で融合。
糸こんにゃくとねぎを下に敷き、上から牛丼の具と焼き豆腐・角麩をのせることで全体がすき煮味になるよね、という企み。
もう絶対間違いのない美味しさ!
溶き卵をつけてよりすき焼きっぽくしてもよかったが十分満足。角麩美味しいなあ。ちくわぶと似ているけれど、形状が異なるので味の染み方や食感が微妙に異なる。
この日の他のおかず兼おつまみは、
◆茶豆納豆と切り干し大根、福神漬け和え
茶豆納豆は熊谷の道の駅で購入。大粒を活かしたくて、食感の異なる食材二品と和え物に。
コリコリの切り干し大根(戻して水気を絞り、食べやすく切る)、カリカリの福神漬け(大根・菊芋・生姜・昆布・クコの実)と合わせたところ、狙い通り。福神漬けに菊芋とくこの実を入れるのはかなりあり。味付けは福神漬けから出る味(漬け汁も調味料として加えた)とごま油少々。アクセントにわさびを少々入れたが、柚子胡椒の方が良かったかな。
◆スナップエンドウの梅ごま和え
スナップエンドウのポリポリした食感が好き。
この日は酸っぱい梅と練りごまの味で食べたくて、大粒の梅干しを叩き、酒少々でのばした練りごまと微量の醤油と砂糖で和え、最後に炒りごま。
下に敷いたのはわさび菜をちぎり、ごま油をまぶして刻み海苔を振ったちょっとナムル風。我ながら居酒屋っぽい。
◆大根葉菜とちくわの炒め煮
ほろ苦さと味わい深さを併せ持つ青菜と、ほんのり優しい甘さのちくわの相性は抜群。それも美味しいちくわならなおのことだ。
全国に美味しいちくわはいろいろあるが、私は豊橋の「ヤマサちくわ」が、しっかりめの食感と控えめな甘さのバランスが良くて好き。行くと必ず買って帰る。
ヤマサちくわと豊橋の大根葉菜、同じ土地同士の組み合わせ。
柔らかな大根葉菜はレンジで30秒加熱して食べやすく切り、微量のごま油を敷いたフライパンで斜め切りのちくわと共にさっと炒める。油が回ったらひたひたより少なめの水を加えて蒸らし、みりんと醤油で味を調える。
それだけなのにどうしてこんなに美味しいのだろう。青菜は本当に美味しい。この手のおかずは夫も大好きで、山盛りつくってもあっという間になくなる。
ごはんは玄米ベースで梅を使って…と考えていたが冷凍庫のストックが足らず、新たに炊く時間もないので先般群馬で買って冷凍したまんじゅうを解凍。赤飯まんじゅうと酒饅頭。
そして玄米(ふつうに炊いた玄米と酵素玄米、各80g)を解凍。かやくごはんの具の要領で細かく切って乾煎りしたごぼうと人参に叩いた梅干しを混ぜ、残ったちくわと福神漬け、バジルの葉ひとつかみを刻んで加え、玄米と混ぜ、仕上げに醤油をひとたらし。
これを焼き海苔で巻きながら食べる。酸味と甘み、香りの組み合わせが少しアジアン。
◆玄米と焼き野菜、梅とバジルの混ぜご飯
香ばしく、味わい深くて美味しい。いろいろな具材を入れたが、不思議としっくりまとまる。
この手のやや香ばしめの具(特に根菜を使ったもの)は、白米のごはんだと少々負けてしまうところを、玄米だととてもしっくり来る。米の味や食感に力があるので、同じく土の力の強い食材との組み合わせが良いのかも。
玄米は、最近は酵素玄米もつくって食べている。
まる2日以上保温しなくてはならないため、炊飯器が独占できるタイミングでやや多めに炊いて小分け冷凍。
栄養面というより、個人的には白米と似た感覚で柔らかく食べられるのが便利だと思っている。噛んでいると甘くなるのも良い。スパイスカレーやスープカレーには酵素玄米が最も合うように思う。
この日はこのワインを合わせた。長野ノーザンアルプスヴィンヤードさんの「DAY LIFE」、クラウドファンディングで知って申し込んだ。
開栓したてはとてもきれいな薄めの色合いに、同じくとても繊細な香り。時間が経つにつれ、色も味わいも力強く変わっていく。この日のすき煮やバジルごはんにぴったりだった。
こういうワインを飲むと、国産ワインは本当に美味しくなったなあと思う。近年個性的で美味しいワイナリーがどんどん増え、旅先等で出会うのが楽しみ。
旅先で買った食材を調理すると、楽しかった思い出がさらに膨らむ感じでうれしい。
この日のごはんも美味しかった。