寸志の捉え方
「寸志支給」
私が以前いた会社では、「寸志」の支給が年に1度あったりなかったりしていました。
企業の寸志とは、
「本来の給料ではないけれどもボーナスほどの額でもない」
という名目で支給されるそうです。
確かに、新入社員の場合は前のボーナス算定期間に在籍していないので、それを補うために支給されることもあるかと思います。
あとは、会社の決算前に急に支給されることもあります。
「利益が出過ぎたので、社員に還元します」
と言えば、聞こえはいいですよね。
封筒を社長から手渡し
寸志を支給していただく際には、社長が全社員のデスクを周り、明細の入った封筒を手渡ししてくれました。そして、
「よかったな!何買うんや?!」
とよく言われました。
しかし、中身を確認してみると、諭吉がお1人くらいなものでした。
「本来の給料ではないけれどもボーナスほどの額でもない」
ないよりはあった方がいいけれど、ありがたみがあるかと言われればなんとも言えない…。
他の社員さん方はどのように感じていたのでしょうか。
一部の社員は「歴が長い人は多めにもらってるから飲みに連れて行ってもらおう!!」と意気込んでいました。
他の社員は「この明細は奥さんに見せずに懐にしまっておこう」と言っていました。
ゆとり世代の1万円
平成3年生まれの私より1世代上の方に多いのが、特別な収入があったら使うという発想だと偏見ですが、思っています。
先程あった「何を買うのか」を聞いたり、「飲みに行って使おう」という発想は私には浮かびません。
何もしていないけれども1万円渡されたら…。
私は普通に生活費として加えていつの間にか消えていると思います。
コロナ時の10万円給付みたいなもんです。
これは私のスタイルなので一例としてですが、だいたいの収入と家賃や光熱費など月々のランニングコストは分かっているので、それを先に家計簿で計算しています。個人年金やつみたてNISA分も引けるので、その辺を引いていくとおのずと月に自由にできる金額がだいたいわかるようになります。(先取り貯蓄方式)
その範囲で買い物をしたりイベントに参加したり自分のお金として使える金額が分かるので、そこに少し色がついたなくらいの感覚です。
とある友人は給与口座を別にしておいて給料日に全部引きだして、必要な分だけ引き落とし口座に移して、あとはへそくりを抜いて、残った分を使うと決めているけれど、だいたい「懐が寒い」と言っています。
先日、「コロナ自粛で強制貯蓄しているから、生活用品の値上げも受け入れてくれる」と日銀の黒田総裁が発言していましたが、翌日謝罪の上、発言を撤回しました。
企業が商品を値上げせざるを得ない状況になり、消費税も上がり、賃金は上がらず、家計はひっ迫しています。
バブルを経験している世代には理解しがたいのかもしれませんが、バブル後を過ごしている我々にとってのお金の価値は以前より高まっていると思います。
どういった収入の世帯を基準にするかで全然違うとは思いますが、同世代の年収などのデータがおおよそ出てきたとしても、その中間値がいいところだと思います。
「1円を笑う者は1円に泣く」
明日は我が身。お金は大事に使おうと思います。