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ダークスレイヤーの帰還は現状で言うと本格ファンタジー足りえない

ダークスレイヤーの帰還の作者について、気になる発言があった。 オタクは広い世界観を持てという意見にも賛成ですが、五島が30歳以上のオタクたちにおすすめしたいのが手塚治虫大先生の名作「火の鳥」「ブッダ」です 仏教的無常観を一番簡単に学べる超名作だと思っています という発言に対して これはなかなかに正しくて、例えば西洋文化圏の思想をまんま取り込んだなんちゃってファンタジーを作ってしまわない為にも大事な事です。 と引用リポストをしていたのだ。 しかし、それなりにダークスレ

    • ダークスレイヤーの帰還のAI挿絵が終わっている

      AI挿絵そのものを云々と言う気はない。それはまた別の問題だ。 私が言いたいのは、作風に合っていなさすぎるという事である。 例えばこの画像だが、こんなパキっとした画風がダークスレイヤーの帰還の文体に合うかどうかといえば否だ。 まあだからといってアウツというわけではないし、作者本人がそれでいいなら良いのだが、問題は作者いわく「ダークスレイヤーの帰還は本格ファンタジー」だと言っている点である。 世界観を重視する本格ファンタジーの筈なのに世界観を破壊しては元も子もない。 ダ

      • ダークスレイヤーの帰還、第一章・銃と眠り人、レビュー

        オープニング「白き竜は神聖乙女を乗せて」を読んだ。 結論から言えば、「ああ、設定資料集ね」といった所だ。 大層な文章ではあるが、物語ではない。 だ設定を羅列しているだけで、それが物語にどのように関与しているのかが不明だ。 複雑な用語や場所を次々と登場させるだけでは、読者はついていけないだろう。 世界の広がりを表現したいのであれば、その中でのキャラクターの動きやストーリー展開をしっかりと書かねばならないが、この作品ではそれがない。 私の目にはキャラに繋がった糸があり

        • ダークスレイヤーの帰還・レビュー『第二十七話 見えざる病と混沌と』

          話自体は特に問題が無いように思えた。 ただ、引っかかる所がある。 傾向としては、前回書いた「深甚の至り」などというダサい文法的ミスのそれに似ているかもしれない。 取り合えず下記を見れば分かると思う。 § 蔦の王宮(つたのおうきゅう) 蔦守(つたもり) 蔦紙(つたがみ) 投影(とうえい) 大狼(おおおおかみ) 混沌(カオス) 獣の殯(けもののもがり) 黒狼麦(こくろうむぎ) 火炎瘴気(かえんしょうき) 混沌戦争(カオス・バトル) § なんだか用語

        ダークスレイヤーの帰還は現状で言うと本格ファンタジー足りえない

          『ダークスレイヤーの帰還』感想 ~深甚の至り~

          https://www.r-o-t-d.naocoshibunko.com/陽炎の憂い・前編/ 陽炎かげろうの憂い・前編という回で2つ引っかかった。 まずは語尾の重複である。 これの何が引っかかるかといえば、やはり文章が不細工に見える事だろう。 まあ最初はいい。 だが陽炎の武神マリーシアに関するエピグラフ以降、語尾が重複し始める。 よくよく注意して読んで欲しい。 ~た、で終わる文章の多い事多い事。 これは大分不細工だ。 ダサい。 勘違いしてほしくないのはこ

          『ダークスレイヤーの帰還』感想 ~深甚の至り~

          『ダークスレイヤーの帰還』には美女が多いのだが、私はつまらなく感じたという話。

          あくまで個人的感想だが、以下に私が感じた事を書き連ねていく。 はっきり言ってこの作品の「美女」に対して、私は魅力を感じなかった。 一人一人に注視していくと、どれもこれも同じ女がベースになっている事に気付いた。 どいつもこいつも「いい女ぶろうとしている人形」である事に気付いてしまった。 少なくとも私はそう感じた。 当該作の主人公は性欲などを超越した存在として書かれているが、その主人公に対して「いい女ぶろうとしている人形」がまあ色々と好意をよせる。 このパターンがとに

          『ダークスレイヤーの帰還』には美女が多いのだが、私はつまらなく感じたという話。

          ダークスレイヤーの帰還、永劫回帰獄(ネザーメア)の戦士を読んだ感想。

          まず、世界観を重視するならその構築くらいは丁寧にやれよ、という印象だった。 二点挙げる。 まず一つ目。 『全ては同じ事の繰り返しで意味が無いように見える。なのに無限世界は上から下まで結局は力で御されてこれもまた意味がない。この愚かな仕組みを作ったものを見つけ、倒すべきならそうしたい』 と、まあ文中の主人公らしき人物が言うのだが、その人物自体が現状打破のために倒すだのなんだのと宣うわけだ。ここには大きな矛盾がある事はわかるだろう。 次に二つ目。 『永劫回帰獄の四方を

          ダークスレイヤーの帰還、永劫回帰獄(ネザーメア)の戦士を読んだ感想。

          ダークスレイヤーの帰還・レビュー

          多重世界という設定自体がもう無職転生で使われてるんだよな。別にパクりというわけじゃないけど、複数の世界の内の一つが危機的な状況にあって…なんてのは目新しくない。 なんてのも、なんというか…オリジナリティが無い。 適当にかっこよさげな漢字とかっこよさげな英語を混ぜ込んだ闇鍋世界だ。更に、殆どの設定がどこかで見た事がある。 まあここまではなろうと同じなんだけど、なろうは人物の魅力に焦点をあてている作品が多い。だから読めなくもない。 常識的に考えて、「人間」と「世界」なら、どち

          ダークスレイヤーの帰還・レビュー