クリエイターは続けるのがすごく大変な仕事
クリエイターは何かを作り出す仕事なんですが、作ることが好きな人はクリエイターには向いているとは思いますがいつまでも作り続けることは非常に難しいのです。
特にデジタル系のクリエイションは、日進月歩、ほんとに月ベースで新しいものが登場したり新しい方法が生まれたりしています。
その中で作り続けて成果が評価され、お金に繋がり続けるようにするのは特に難しいと思います。
アップデート
クリエイションには次のような資源があると思います。
作る人
ツール
資金・資材
買う人
そしてこのどれもに継続性があることと、アップデートされることが求められるんですね。
1人でやっているフリーランスの場合は、まず自分がアップデート出来なければいけない。ツールも時代に合ったものを選んでマスターしなければならない。
この最初の2つを継続的にクリアし続けるだけでも相当なパワーが必要です。
年齢と熟練の関係
一般的には続けることによって熟練度が上がってより大きな仕事、ハイクオリティな結果を生み出すことが出来るようになりますが、変化の早い業界では、熟練する前に別の方法に移行することもよくあります。
今までの経験が活きる変化もあれば、あまり活かせないような変化もあります。若いうちはどんな変化でも柔軟に対応できますが、40、50歳などになると、今での考え方を横に置いて全く新しいことに取り組むことが億劫になってきますし、もし若い人と同じ条件で取り組まなければいけないものであれば、絶対に若い人の方が有利です。
職人技の今昔
伝統工芸のようなものは、70、80歳になっても現役バリバリで、人間国宝になったりする人もいるのですが、デジタルクリエーションの職人が、果たして70歳で人間国宝になれるかどうか・・想像が出来ないんですね。
工芸品や建築の古い職人が、何十年も使い続けている古い道具を今だに使っているとかいうのをたまにテレビなどで見るのですが、それを見て「すごいなー」とか「年季が入っているなー」とか思うわけですが、デジタルクリエーションの世界で10年前のツールを使ってたら笑われますよね。
もうほとんど鼻で笑われます。
ツール1つをとっても、昔の職人と今のデジタル職人は、全く違う状況にあるのです。
だからデジタルクリエーションを「続けたい」と思っても、様々な乗り越えなければならない壁が存在していることを肝に銘じないといけません。
覚悟が必要です。
既得権益
年齢が高くなったクリエイターが生きていく手段として、1つ考えられることは「既得権益」にすがることですね。
若い時は「既得権益なんかクソくらえ!」「ぶっこわしてやる!」と言ってても、そうは言ってられない時期が来るのです。
だって、まともに戦って若いクリエイターに勝てるわけが無いですから。
そういう時のために、若いうちから何らかの安定した世界を作っておく必要はあるんじゃないでしょうか。
僕なんかは、それが作れなくて居場所に困っているのです。(笑泣;
今に満足せず先のことを考えよ
いま、脚光を浴びている職業に、めでたく就いた人、すでに第一線で活躍している人、
でも十年後、二十年後に同じように第一線に居られるかどうかは、全く分からないし、その可能性は大きく見積もっても50%以下だと思います。半数以上は遅れをとるグループに入るでしょう。
勝ち組とか負け組とかいうより、どんなに頑張ってもラッキーでも、十年二十年、常に最先端に居ることは非常に難しいのです。先の言い方を敢えてすれば、殆どの人は負け組になります。
だから、自分がアップデート出来なくなったときでも生きていけるような、代替手段や、後継者や、オールドファン(笑)の獲得に、うまく行っている時こそ配慮し行動することが大切です。いわゆる「リスク予測」というものですね。ほぼ確実に起こるであろうリスクへの備えです。