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Reverse Thinking

50
小説第一弾、Reverse Thinking の記事をまとめたマガジン 毎週月水金曜日の21時に更新していました。 全50話です。
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2021年5月の記事一覧

25 どうしたらいい

25 どうしたらいい

一輝「え、世界…?」
健太郎「いや、なんか入学式の日ぐらいから前と違う感じしねえ…?」
一輝「もしかして…。」

一瞬言葉に詰まった。いい表現がすぐ出てこなかったから。そして言った。

一輝「…女が好きなのがおかしくなってることか?」

健太郎は驚いた顔を一瞬して、そして表情を緩ませた。

健太郎「良かった〜!やっぱ一輝も気付いてたんだな!マジで良かった。」
一輝「俺だって同じだよ。他に気付いてる

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24 この世界の秩序

ある日、俺は学校の図書館にいた。この世界で人間がどうやって子供を作るのか調べに来た。

図書館か…中学のときまでは授業でしか使ったことなかったな。知りたいことなんか無かったし。

にしても、人間の生殖に関する本を手に取るの気が引けるな。読んでるとこ見られたら恥ずかしい。棚の間でこっそり立ち読みするか。席まで持っていけない。

「人間及び多くの哺乳類は体内で繁殖します。男性の性交渉はペニスと肛門を用

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23 家族だからこそ

いつか来るとは分かっていたけど、このタイミングか。意外と早いな。

一輝「あ、そうなんだ。いいじゃん。おめでとう。」
一輝の父「それでな、その前に一輝に聞いときたいことがあるんだ。」
一輝「…なに。」

いつになく神妙な顔してるな。まあ、聞くことは大体分かるけど。

一輝の父「一輝…俺が再婚すること、良く思ってなかったりするか?」
一輝「なんで?全然そんなことないよ。」
一輝の父「本当か?」

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22 旅行を終えて

22 旅行を終えて

懇親旅行2日目はエルジーランドの近くの臨海水族館に行った。

俊「うわー、やっぱサメは迫力あるなぁ!」
一輝「そうだな。こんなの襲われたらひとたまりもないな。」

順路通りに館内を見て回る。すると、「繁殖のヒミツ」という展示のコーナーがあった。

繁殖か…。今まで疑問に思いながらも避けてきたテーマだ。同性同士の恋愛に慣れてきたとはいえ、やっぱり頭の中にはそういうことは考えたくないというような感覚が

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21 暗闇の中で

21 暗闇の中で

電気を消した暗闇の中で、今日はいろんなことがあったなぁと振り返る。
ノンケの女の人と出会って、男に絡まれて、温泉入って、恋バナして…。

あの女の人と会って、ロッカールームに連れてかれていきなりキス…。一瞬したよな。でもそのすぐ後に男が乱入してきて、引っ張り出されて叫ばれて叩かれて…。あのときはホントに終わったかと思ったな。

はあ、これが普通なのか?
楽しいこともあったけど…元の世界でも同性愛者

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20 旅行の夜といえば

20 旅行の夜といえば

入浴後。ここからは23時の消灯まで自由時間だ。

ホカホカの体で布団に入りながらテレビを見たり友達と喋ったり、ホテルのお土産コーナーを見て回ったり。この時間が一番楽しいかもしれない。

部屋にいるとき、クラスの一人が突然来た。

主催者同級生「1-A今から俺らの部屋に集合!208な!」

なんだなんだと思いつつ208に行く。他の部屋の人も呼び出されたみたいでゾロゾロ集まっていた。

主催者同級生「

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19 "初めての"温泉

19 "初めての"温泉

ホテルの部屋についた。ダブルベッドが2つの4人部屋だ。

康太「うわ〜い、ベッドベッド〜。」
雅也「子供じゃねえか。(笑)」
俊「寝っ転がりたいけど、すぐ夜ごはんだからねー。」

荷物だけ置いて、レストランに集まった。バイキングだ。大きなテーブルにグルっと一周、美味しそうな料理が並べられている。

雅也「うおお、美味そー!」
康太「よ〜し、食べまくるぞ〜。」

バイキングの時間はさっきみたいにハラ

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18 ランドを後に

18 ランドを後に

男性客C「そうだよな!女と二人でいただけでノンケ扱いとか失礼だよ!」

この人たちは、キスしたことまでは知らないのか。それはまあ良かった。
でも、俺はノンケだし、ノンケ扱いが失礼ってそっちの方が逆に失礼じゃないか?

とは言っても、じゃあノンケ扱いされたいかと言われるとそれも困るし、してもらえるわけないんだけどさ。

まあ、良かれと思ってフォローしてくれてるのは分かってるから何も言えない。それに俺

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17 適応

17 適応

雅也「にしてもGOGOショーすごかったな!めっちゃアクロバットな動きしてたじゃん!」
康太「そうだね〜。あの太めの人かわいかった〜。」

あ、そうだ、動揺してて推しGOGO作るの忘れてた!あ〜クソッ。でもまあ、中性的な男がタイプって言っちゃってるし、あの中に俺のタイプはいなさそうだったな…。

…にしてもあの女の人はどうなったんだろ。もう一人の男に連れていかれてたけど…。

と、思いをはせる暇もな

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16 ギリギリセーフ

16 ギリギリセーフ

走りながら会話する。

俊「なあ、なんでロッカールームになんか行ったんだよ。何があったんだ?」
一輝「ちょっと揉めただけだから大丈夫だって。」
俊「ホントか?裸で叩かれてたじゃんか!」

一輝「俊…頼む、このことは誰にも言わないでくれ。」
俊「え?な、なんでだよ。」
一輝「騒ぎを起こしたくないんだ。頼む。」
俊「…分かったけど…。」

待てよ、あの男は俺にノンケがどうとか言ってたよな。もし俊がそれ

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15 急転直下

15 急転直下

一輝「え…男が好きって…。」
夢花「私もノンケってこと。あなた、今まで自分以外のノンケを見たことある?あ、テレビの人はナシで。」
一輝「いや、ないです…。」
夢花「やっぱそうよね。」

一輝「あ、あの、なんで俺がノンケって分かったんですか…?」
夢花「ノンケにはビーノンっていうお互いがノンケだって分かる能力があるの。」
一輝「そうなんですか…?ビーノン…?」

俺には実はそんな能力が…?
戸惑いな

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14 この女

14 この女

一輝「いや、あの、友達が…。」
夢花「大丈夫!すぐ終わるから!」

なんだこの人。水かけて人拘束して。
腕掴んで引っ張るの痛いって。周りからもチラチラ見られてんだよ。学校のやつに見つかったらマズいからやめてくれ。

腕を振り払った。

夢花「あ、ちょっと…。」
一輝「ついていくんで、腕引っ張るのはやめてください。」
夢花「分かったわよ。」

そう言ってついていった。

有希「…あれ?今の、確か同じ

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13 アクシデント発生

13 アクシデント発生

サファイアオーシャンに来た。ここは水しぶきがかかるライドで人気だ。
列に並んでるとき、康太が突然奇声を発した。

康太「おほ〜!!!」
雅也「ど、どうしたんだよ。急に気持ち悪い声出すなよ。」
康太「デ、デブのシャツが〜!」

見ると、サファイアオーシャンライドを乗り終わって歩いていた太めの男の人のシャツが濡れて体が透けていた。

雅也「なんだよ、またいつものデブ専の発作か。」
俊「だからその言い方

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