13 アクシデント発生
サファイアオーシャンに来た。ここは水しぶきがかかるライドで人気だ。
列に並んでるとき、康太が突然奇声を発した。
康太「おほ〜!!!」
雅也「ど、どうしたんだよ。急に気持ち悪い声出すなよ。」
康太「デ、デブのシャツが〜!」
見ると、サファイアオーシャンライドを乗り終わって歩いていた太めの男の人のシャツが濡れて体が透けていた。
雅也「なんだよ、またいつものデブ専の発作か。」
俊「だからその言い方。(笑)」
まあでも服が濡れるこのライドは、いろんな意味で暑い時期にぴったりなんだろう。
そして俺たちの番だ。
一輝「うわ、来るぞ来るぞ!」
俊「やべーうわー!」
バッシャーン
例によって俺たちも派手に濡れた。服は制服のカッターシャツだからよく透ける。
俊「一輝めっちゃ透けてんなー。乳首見えそうだぞ。えい。」
一輝「ちょ、触んなよ。俊だって下のシャツ見えてんじゃん。てか雅也、黒シャツ透けてるぞ。先生にバレたら怒られるって。」
雅也「今日ぐらい大丈夫っしょ!」
現在12時40分。予定通りのペースだ。
俊「時間もいい感じだな。昼ごはん食べてエメラルドジャングル行ったらちょうどか。」
康太「でも出来れば早めに行って前の方の席取りたいね〜。」
レストランでハンバーガーを買ってテラス席で食べる。
雅也「高いなと思ったけど意外とデカいな、このハンバーガー。」
康太「美味しい〜。」
俊「シトリンデザートのライド、乗る?」
雅也「そこは別にいいんじゃねえの?時間ねえし、通るぐらいで。」
康太「そうだね〜。」
そしてGOGOショーの会場に来た。開演まではまだ20分ある。
俊「割と前の方取れたね。」
一輝「そうだな…あ、俺ちょっとトイレ行ってくるわ。」
席を立ち、トイレへ向かう。確かレストランから会場に歩いてるときに前を通った気がするんだよな。あ、あった。
トイレを見つけ、用を足す。そしてトイレを出た瞬間、
バッシャーッ!
突然体に冷たい液体がかかった。
一輝「うわ、冷た!え、何!?」
夢花「キャッごめんなさ〜い!手が滑っちゃって!どうしよう!」
一輝「あ、え…?」
夢花「あなた高校生?学校で来てるの?」
一輝「あ、はい…。」
どうやらこの、俺よりちょっと歳上の女が俺にジュースをぶっかけたようだ。オレンジジュースだな。ベトベトする。最悪だ。
夢花「あ〜どうしよう…。そうだ、ちょっとこっち来てくれる?」