
神話の終わりと歴史の始まり(2025年2月)
令和時代の日本列島を舞台に、美少女キャラ達と主人公が紡ぐブログマガジンです。
2月8日(土曜)
視聴覚障碍について学ぶ
「見えにくい事」「聞こえにくい事」とは?
今夕は、視聴覚障碍者への特別支援教育に関する講座が行われました。
まず、視覚障碍について「視覚とはどのような感覚なの?」「人間の行動から考えてみよう!」「視覚障碍とは?」「視覚障碍になると何が困難かな?」「身の周りの工夫を見てみよう!」「視覚障碍の方に出会ったら」という六つのテーマから説明されました。
人間が感覚器官から入手する情報のうち、視覚は83~87%を占めている。
3Dプリンターの発達により、学校現場で立体的な教材を提供でき、視覚障碍者が活用できるようになった。
30年前に障碍当事者が望んでいた支援技術が、GPS・自動運転・AIなどで実現しつつある。
障碍者も、そうでない人も一緒に遊べるユニバーサルデザインの開発。
次に、聴覚障碍について「『聞こえにくい』という事」「耳の仕組み」「難聴の種類」「補聴器・人工内耳」「聞こえを守る(加齢・スマフォ)」という五つの観点から説明されました。
補聴器は(眼鏡と異なり)慣れるのに時間が掛かる。
難聴の診断にも使われる、音など波動の大きさを表す単位デシベルは、米国で電話を発明したベル(1847~1922)の業績に因む。音波・聴覚の研究だけでなく、聾学校の運営、科学雑誌『サイエンス』の創刊などに携わった人物。
難聴者には「静かな場所で、ゆっくり、短くシンプルな言葉」で話し、表情・身振り・文字も役立つ。
健常者も、イヤホンの使い過ぎ(長時間・大音量)に注意。
世界保健機関「2050年までに、約25億人(4人に一人)が難聴になる恐れ!」

2月9日(日曜)
清水橋Downer:2

今夜は、幡ヶ谷本町清水橋(西新宿五丁目駅前)にて「Downer:2」が開催されました。以前から存知の「よる。」様や梨木つむぎ様のほか、新たにイナモト ツミ様とも親交を得る事ができました!

2月14日(金曜)
天文部 太陽黒点と晩冬の星々
太陽の黒点が見られる位置(緯度)を、時系列に並べたグラフを「蝶形図」と呼びます。これを見ると「黒点による太陽活動が、11年の周期である事」「初期の黒点は中緯度に発生し、多くなるほど低緯度(赤道)に移動する」という事が分かります。

望遠鏡による太陽黒点の観測は、1611(慶長十六)年頃のヨーロッパで、イタリアのガリレイ(1564~1642)らによって行われました。その後、スイスの天文学者ルドルフ ウォルフ(1816~1893)によって「1755(宝暦五)年を基点として、太陽活動(黒点の増減)の周期を11年ごとに区切る」という案が示されました。1755~1766年を「第1周期」とし、2019(令和元)年12月から現在の太陽活動は「第25周期」に数えられています。

金星・火星・木星とシリウス
15日(土曜)は、地球から金星が最も明るく見える「最大光度」の日です。但し、地球に近付くほど金星は太陽の陰に入るので、光って見える部分の形は細く満ち欠けます。
金星は、硫酸などの厚い大気に覆われた、常に天気が曇っている惑星です。そのため、地球の望遠鏡からも白っぽく見える天体です。
この頃、南の星空を眺めると、左上の双子座(カストル・ポルックス)の右下に火星が近付いて「三つ子」のようになっています。また、右上の牡牛座(アルデバラン)の左上には木星が来ています。これらを下方のシリウス(大犬座)と結ぶと、大きな「スーパー大三角」になります。火星・木星の公転周期の影響で、これらが揃って見えるのは60年に一度ぐらいだそうです。
なお、カトリック教徒だったガリレイは「宇宙は、数学という言葉で書かれた、もう一つの聖書」だと考えていました。
そんなわけで、今月の『聖書』読書会の話に入ります。
共に聴く聖書 創世記
(旧約聖書 モーセ五書)
今月は、まず「創世記」の続き(創造時代)を読みます。
10章「ノアの子孫」
ノアのエピローグ。大洪水を生き延びたノアの子孫は、中近東(西アジア・エジプト周辺)の各地に分かれて民族になった。例えば、その一人のニムロデという人物は、メソポタミア(イラク)に最古の王国を建てたとも伝わる。
中近東だけでなく、ヨーロッパのキリスト教徒、更には日本人のキリシタンも、信仰に基づいて「自分達はノアの子孫」と考える事があります。但し、旧約聖書に明記されていない国家民族について、その祖先を特定するのは難しい場合もあります。

11章「バベルの塔」「セムの系図」「テラの系図」
人類は、メソポタミア南部のバビロニアに古代文明を築いた。そこには、ピラミッド型の巨大な神殿である聖塔が建てられ、特に首都バビロン(バベル)の聖塔は、天に届くほど高かった。この時まで、人類は世界共通の言語を用いていたので、技術の発展も早かった。このようにして、人類が天界まで安易に届いてしまう事を警戒した神は、彼らを別々の言語や国家に分散させた。
これで創造時代が終わり、12章からは後半部「族長時代」に入ります。アブラハムと子孫、その民族共同体が「イスラエル」と呼ばれるまでの物語です。
12章「アブラムの召命と移住」「エジプト滞在」

バビロニア(カルデア)のウルに住んでいたアブラハム(アブラム)は、守護神アドナイ(ヤハウェ・エホバ)に促されて、西方のカナーン(パレスチナ)地方に移住したが、そこで飢饉が発生したので、エジプト(中王国時代 第12王朝?)に避難した。しかし、ファラオがアブラハムの妻に手を出そうとしたので、アドナイ神は宮殿に疫病を流行らせ、アブラハム達もエジプトから追い出された。これは、紀元前20世紀…つまり、今から約4000年前の出来事とも推定されている。

士師記
(旧約聖書 歴史書)
次に「士師記」を読みます。これは『旧約聖書』の「諸書 歴史書」カテゴリーに入っています。

士師記の内容は、カナーン地方(パレスチナ)を征服したヘブライ(ユダヤ)民族が、この地に定住して国を築き始めた紀元前1200~1020年頃(鉄器時代)の物語です。学術的には、カナーンでの実際の紛争経験をモチーフに、場合によっては宗教神話的な脚色を加えて、前6世紀頃に「申命記」(モーセ五書)の著者(歴史家)によって纒められたと推定されています。

当時のカナーン社会は、ヘブライ人12族の部族連合であり、周辺にはカナーン人やペリシテ人も住んでおり、まだ統一国家とは言えない状態でしたが、アドナイ神への信仰に基づく「神を王とする国」の建設を目指していました。人間の国王が居ない代わりに「士師」と呼ばれる裁判官が、将軍・祭司・預言者を兼ねる指導者として、ヘブライ共同体の政治を纒めていました。
しかし、士師記の大きなテーマは「人は、過ちを繰り返す」です。「義を見失ったヘブライ人が、罪を犯す」「その代償として、異民族に攻められる」「士師が英雄として活躍し、ヘブライを救う」「士師が亡くなると、また人々は罪に走る」という、人類史の縮図のようなストーリーが繰り返されているのです。

士師記は21章あり、そのシナリオは1~2章・3~16章・17~21章の三つに区切る考え方などがあります。その200~400年間の中で12(~13)人の士師が登場し、ヘブライ共同体を地上の「神の国」にせんと尽力しますが、人間の堕落は止まらず、やがて「私達には(見えない神ではなく)人間の王様が必要だ!」という結末に至るのです。
3章「オテニエル」「エフデ」「シャムガル」
カナーン地方を征服したヘブライ民族は、現地先住民のカナーン人や、エーゲ海・地中海からの異民族ペリシテ人(海の民)との共生を図り、カナーン人らとも結婚するようになった。その結果、近東(シリア周辺)の神々であるバアル(バール)やアシェラが信仰されるようになり、ヘブライ本来の宗教文化が乱れ、メソポタミア軍(ミタンニ王国?)の侵攻を招いた。この危機に対し、最初の士師であるオテニエル(オトニエル)がヘブライ軍を率いて戦い、メソポタミアから独立を達成。その後、ベニヤミン族の士師エフデ(エフド)はモアブ王国(トランスヨルダン)を、またシャムガルはペリシテ人を撃退した。
ここで言及されている「アシェラ」は、バビロニア(イラク)のイシュタルとも同一視され、愛欲を司る官能的な(妖しい)女神と言われる事が多いです。その一方で、近東の至上神エルの后妃でもあり、更にはヘブライ人の神アドナイとの関係も指摘されるなど、謎を含む興味深い女神様です。
4章「デボラとバラク」
エフデの死後、鉄製戦車の大軍を有するカナーン王国が襲来した。これに対して、女性の預言者デボラが士師となり、カナーンの戦車部隊を河川に誘き出して奇襲を仕掛けた。5章「デボラの歌」
前章での戦いを記念した詩で、ヘブライ最古級の歌と考えられている。6章「ギデオン」
近隣の諸民族がカナーンに侵入し、ガザなど各地を略奪した。天使から士師に任命されたギデオン(マナセ族)は、バアル祭壇とアシェラ像を解体し、アドナイ神への祭壇に作り替えた。7章「ミデヤン(ミディアン)軍との戦い」
ギデオン率いるヘブライ人の敵は、合計13万5000人もの連合軍であった。これに対するギデオンは、ヘブライ軍3万2000人の中から1万人を、更に300人の精鋭兵を選抜し、三つの部隊に分けた。そして夜襲を仕掛け、暗闇の中での混戦(同士討ち)に持ち込む事で形勢を逆転させ、ヨルダン川を奪還した。但し「10万以上の敵を300人で倒す」は、さすがに後世の誇張かも知れない。8章「ギデオンの追撃」「ギデオンの死」
連合軍のうち12万人が倒され、残る兵1万5000人と王達を、ヨルダン川を渡ったギデオン軍が追撃し、決着を付けた。英雄となったギデオンは、ヘブライ人から王に推薦されるも謙虚に辞退。しかし、自分に口答えする町民を粛清したり、戦利品の金製耳輪を集めて栄光を誇示するなど、ギデオンとヘブライ人の行動には驕り(不穏な未来への伏線)も見え隠れしていた…。9章「アビメレクの過ち」
ギデオンの息子アビメレクは、兄弟70人を殺害して、ヘブライ人の王になろうとした。それは一時的に成功したが、暴君化したアビメレクは住民に反乱を起こされ、その途上で亡くなった。10章「トラ」「ヤイル」「イスラエルの罪と罰」
6番目にトラ(イッサカル族)が、7番目にヤイル(マナセ族)が士師を務めたが、彼らの死後、またヘブライ人はバアル神などに「浮気」し、アンモン王国(トランスヨルダン)やペリシテ人の侵攻を受ける事になった。

詩篇
(旧約聖書 知恵文学)
第一巻7編「シガヨン ダビデの詩 ベニヤミン人クシュの事についてダビデが主に向かって歌ったもの」
8編「指揮者によって ギティトに合わせて 讃歌 ダビデの詩」
24編「ダビデの詩 讃歌」
25編「アルファベットによる詩 ダビデの詩」
第五巻123編「都に上る歌」
124編「都に上る歌 ダビデの詩」
125編「都に上る歌」
126編「都に上る歌」
イザヤ書
(旧約聖書 三大預言書)
次に「イザヤ書」第二部を読みます。
48章「預言の成就」
ユダヤ人の信心は、口先だけのものになりつつある。それでも希望を捨てず、ユダヤ王国を滅ぼしたバビロニア カルデア王国(新バビロニア)から解放され、バビロンから脱出できる未来を待ち望む。
49章「主の僕の使命」「シオンの回復」
ユダヤ人(イスラエル)だけでなく、世界中の虐げられている人々が慰められ、救われるというメッセージ。ここに、ユダヤ教が民族宗教から世界宗教(キリスト教)に発展する萌芽を見出せる。
マタイによる福音書
(新約聖書 共観福音書)
5章「山上の説教を始める」「幸い」「地の塩、世の光」「律法について」「腹を立ててはならない」「姦淫してはならない」「離縁してはならない」「誓ってはならない」「復讐してはならない」「敵を愛しなさい」
ここには「山上の垂訓」という説教が記されており、殺人・不倫・離婚・誓い・復讐・愛憎という六つの事柄について、当時の常識(旧約聖書)とは異なる新解釈が試みられている。正しき世界への道というメッセージは、現代の私達にも訴えるものがある。6章「施しをする時には」「祈る時には」「断食する時には」「天に富を積みなさい」「体の灯火は目」「神と富」「思い悩むな」

周囲に評価してもらうために、わざと他者の見える所で為される善行や修行よりも、他人に見えない所で、どのような動機で何をしているかにこそ、その人の本質が現れる。この章は、人生の意味を考えさせられる格言の宝庫。
15章「昔の人の言い伝え」「カナーンの女の信仰」「大勢の病人を癒す」「四千人に食べ物を与える」
イザヤ書を引用しながら当時のユダヤ教(パリサイ派)を批判し、カナーン人(旧約時代にはヘブライ民族の敵だった)にも救いの手を差し伸べる。人間の正邪は、何を食べるか(個々の規則に従うか)ではなく、心と言葉によって決まる。
ヨハネによる福音書
(新約聖書 福音書)
最後に「ヨハネによる福音書」を読みます。

新約聖書には4巻の福音書がありますが、ほかの3巻(共観福音書)とは文体・内容が異なっており、著者による独特の思想(愛・生命の強調)が現れていると言われます。そんな著者は、ガリラヤ(北イスラエル地方)出身の漁師だった十二使徒ヨハネ(洗礼者ヨハネとは別人)などと考えられており、共観福音書には記されていない情報を著したようです。
12章までを前半、13章までを後半に分けて理解する事もできます。
1章「言が肉となった」「洗礼者ヨハネの証し」「神の小羊」「最初の弟子達」「フィリポとナタナエル、弟子となる」

旧約聖書「創世記」を意識したプロローグ。この世界(地球)が創世される前…私達が認識している時空間の生まれる前から「万物の根源である理(言語的法則)が存在した」というギリシャ哲学的な思考に、本巻の特徴が現れている。
2章「カナでの婚礼」「神殿から商人を追い出す」「イェスは人間の心を知っておられる」
体の外面的な穢れを清める水と、人間の内面を喜びで満たす葡萄酒の対比。諸人の力が尽き果てそうになった時、歴史に働く大いなる力と、それによる思想や文化の進歩。
また、読書会では『神に失望した時』第一部「闇の中の神」第三章17節「進展」・第四章18節「変貌」・19節「密かな変化」を読みました。パウロやアウグスティヌスの思想を参照しながら、ローマ帝国から現代の私達に至るまで、人々の失望と希望について考察しています。実際の歴史では、奴隷制・戦争・虐殺などに宗教が利用されてきた現実があり、私達が何を信じ、それに基づいてどう行動するか、それが本当に正しく適切な仕事なのかが問われ続けています。
ほかに『偽りの神々 叶わない夢と唯一の希望』第4章「成功への誘惑」も読みました。
2月23日(日曜)両国
Re:Howling

令和天長節(天皇誕生日)の本日は、両国にて「Re:Howling vol.4」が開催されました。お馴染みの梨木つむぎ様のほか、えむちゃん様ともツーショットを撮り、更に近年は台湾(中華民国)で活躍されているTanZ様にも挨拶できました!

横浜事業所マガジン『横浜喫茶あなたこなた』の新しい記事「御成町 ゆりあぺむぺる鎌倉店」が公開されています!
むぎすけさんの紡がれるエッセイは、『可愛い』『キラキラ』『美味しい』…沢山の素敵が詰まった、まるで宝箱のような作品ばかり✨🎁
— デジタルアートセンター横浜 (@DAC_yokohama) February 20, 2025
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