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写真とカメラを大仰に語る

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写真とカメラについて、思ったことを書き連ねたものです。小さなことを大袈裟に。読んでために…ならないコラム集です。
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2024年4月の記事一覧

シャッター半押しという発明。

シャッター半押しという発明。

 シャッターを半押しする、という行為を当たり前にやってきた。
 渡されたα7000で兄の徒競走を撮るときに、父から
「シャッターを軽く押せ。マークが点灯したらシャッターを深く押せ」
 と習った。それが小学生のころだから、それから30年以上、半押しを当たり前のようにしてきたことになる。

 ところがこの半押し、初めてカメラを持つ人にはちょいと分からないらしい。ピントを合わせるためにシャッター半押しす

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桜はなぜ美しいのか。

桜はなぜ美しいのか。

 桜の花を見る。
 特にソメイヨシノはその花自体そんなにきれいだとは思わない。
 ソメイヨシノの薄い色は、春の青空によく映えるが、花そのものを見るとなんとボンヤリした花びらなのだろうと思ってしまう。

 たとえば色鮮やかなチューリップとかコスモスなどの方が、見ていてきれいだと思うし、桜同様日本の代表的な花である菊にしても、こちらの方が見応えがあると思う。ただ、それは花そのものの話であって、桜は花そ

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「私」が不在する写真。「私」を物語る写真。「私」が語る写真。

「私」が不在する写真。「私」を物語る写真。「私」が語る写真。

 トモコスガさんの動画を見ていて、目から鱗が落ちるような感覚を得た。

 ここで語られていることは、考えれば当たり前のことなんだけれど、写真表現は自分の抱えている問題を浮き彫りにして表現する手段としても有効なんだよな、と。
 そんなことをすっかり忘れていた。

 僕はもともと文章を書くことを学んだ、というか好んだ人間である。(で、その程度かい、というツッコミはご容赦願います…汗)
 なんならトモコ

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日常を愛おしく思う瞬間にカメラはいらない。

日常を愛おしく思う瞬間にカメラはいらない。

 先日発熱をして、仕事を休んだ。夜中には39.7℃をマーク、接触の記憶もないが、もしかしてインフルかコロナか、と危ぶみ、家族とは別の部屋で休んだ。
 その部屋は子供部屋だが、まだ幼い2人にとってはおもちゃのある部屋で、そこで遊ぶというよりはそこからおもちゃを取って階下に降りていく、今はそんなふうに使われている。
 仕事を早引けして寝ていた僕の元に、ててて、と子どもたちがそれぞれにやってくる。

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