読書感想文『逆転美人』 これは文庫本でこそ楽しめる本かもしれない
いやいや、これは大興奮!
読んだ後も余韻がすごくて
「いやぁ〜すごいわー」って夫に連呼していた。
想像していた内容と全く違ったけれど最高だった。
なんとなくタイトルに惹かれて、手に取って
裏表紙のあらすじの一行を読んで購入を決めた。
実際に読み始めてみると、少し変わった構成というか
なんとなく違和感を覚えたけれどそのまま読み進めた。
『逆転美人』の手記には本の作者である香織(仮名)が
自分が美人すぎる見た目であるが故に散々不幸な目に
遭ってきた人生が綴られている。
思春期に抜群の見た目であるが故に
クラスの女子から妬まれいじめられたり
好きでもない男子達から好意をもたれる。
試しに付き合ってみると
「何か違う」と振られるということを繰り返す香織。
こういったことはなんか漫画やドラマで
時々あるシーンだよね。
美人が故に勝手に中身というか性格の期待値も
挙げられて好意を持ってきたくせに
勝手に想像していたその期待値と違うから
別れたいって言われている主人公を何度かみたことがある。
見た目が良すぎると
勝手に性格だとか他の部分の期待値も
上がってしまうものなのかな。
この歳になると見た目はもちろん大事だけれど
その“見た目”には中身が嫌でも出るようになる。
性根だったり、自信の有無だったり、
色々な余裕だったり。
どちらか一方ではなく
見た目と中身の両方を磨かないとね。
うんうん、そうだよなぁ。
自然と文中でも何度も登場する
ルッキズム
そんなことを考えながらながら
読み進めていたんだけれど
後半からそんなことなど忘れる。
脳内パニックすぎてそんな余裕がなくなる。
この本は絶対にネタバレしたくない。
とにかく読んでほしい。
しつこいかもしれないけれど
本当についていけなくなって
「え?え?えーーーー!」を連呼しちゃう。
間違いなく言えることは
電子版ではなく書籍だからこそ楽しめる本。
私は大どんでん返し系の本大好きなんだど
この発想は予想外だった。
鳥肌がたったし、もう作者の藤崎翔さんが天才としか言いようがない。
「いやぁ、すごいわ」
読み終わった後ソファでひたすら余韻に浸れた本。
一気読みがおすすめで特に後半は
もうページを捲っていくのが、楽しくて仕方ない。
本を読むと色々な感性に触れられていいね。
やっぱり読書って素晴らしい!
そう再認識させてくれた本だった。
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