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【読書感想文】苦しかったときの話をしようか

自己ブランディングが得意な人ってうらやましいですよね。みなさんはどれくらい自分を正しくアピールできているでしょうか。

今回はそんなブランディング・マーケティング・キャリアについての本を紹介したいと思います。

UFJ再建で一躍有名になり、現在は沖縄に建設予定のテーマパーク ジャングリアで露出が増えている森岡さんの本です。就活を控える娘に向けて書いたキャリアについての考え方の本ですが、読みやすく面白い本でした。

内容としては森岡さんが経験したかなり強烈なキャリアについてがメインですが、個人的に気になったのは自分をブランディングするというところです。

プロのマーケーターが考える自己ブランディングの骨子を見ていきます。これは単純なブランディングの話ではなく、キャリアの築き方ともいえます。これを機に自らのキャリアを考え直してみたいですね。

ブランディングの骨子

自己ブランディングというと自分を良く見せるというところに目が行きがちですが、重要なのはそこではありません。

どちらかというと、良く見せる(スピンというらしい)のはエッセンスでしかなく、どのように売り出すかが重要になってきます。

わかりやすいのが、森岡式のブランド・エクイティ・ピラミッドです。
なんだか難しいものに思えますが、イメージとしてはとても簡単です。上から、攻略する市場に対して、だれに?(ターゲット)、なにを?(自分が出せる価値とその根拠)、どうやって?(方法)を考えれば良いということです。

引用:苦しかったときの話をしようか

それぞれについてはより詳細に深堀する必要がありますが、これを上から順に詰めていくのが重要になります。最近読んでいる他の本でも書かれていますが、人はたいてい”どうやって?”のところに飛びつきがちです。

重要なのは自分が戦う場所を決めること、そしてその中で具体的にどんなターゲットに対して、どんな価値を届けられるのかを考えるべきということを優先して考えなければなりません。

また、このブランド・エクイティ・ピラミッドを作るときに大事になってくるのは、少し誇張することだそうです。私のようなブランディングが1ミリもできない人間からすると、ありきたりなことしか書けませんが、そうではなく他の人が持っていない尖ったところを例にしながら、少し誇張して書くといいと言われています。

誇張したら嘘になるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、あくまで自分の特徴の延長上で書くこと、そしてその書いたことが嘘にならないように日々の行動に落とし込むことが大事です。自分のブランドを作り、それを目指して一貫した行動を取れれば、いずれそのブランドは本物になるというわけです。これはキャリアを考える上でも使える手だなと思いました。

強みを生かして掛け合わせる

このようなブランディングを学んでも、そもそも自分が何に強みを持つのかがわからないという人もいるでしょう。この本の中では、人の強みは大きく分けて3つにカテゴライズされると言われています。

それが、考えることが得意な人、コミュニケーションが得意な人、リーダーシップを取れる人だそうです。自分がどれに当てはまるのかによって、進むべき職能が変わってくるといいます。

例えば、考える人ならエンジニアや研究者など、コミュ力が高い人は営業など、リーダーシップが採れるならマネジャーなどですね。

そして、キャリアを選ぶときは必ず自分にあった職能を磨ける仕事に進むべきと言っています。会社のサイズなどは関係なく、職場で得られる職能を第一優先で考えるとその先に見えるキャリアが開けてくるようですね。

そう考えると、入るまでは仕事内容がわからない、いわゆる配属ガチャというのは良くない風習なのかもしれません。

では、具体的に自分の強みと方向性がわかったとして、具体的なスキルはどのように選べばよいのでしょうか。同じタイプのエンジニアと研究者でも手に入るスキルは異なりますし、キャリアの幅が広がるほど得られるスキルにも違いが出てきます。

著者の意見としては、「一点突破すべきだ」です。要はあれこれ手を出さず、他の追随を許さない誰にも負けないスキルを一つ磨くこと、2つ目のスキルはそれからでよいといっています。

幅広いスキルが大事だと言われる昨今ですが、この本では中途半端になるぐらいなら1つ高火力の武器を持つべきだと主張しています。

仮に、1つ目のスキルが手に入り2つ目以降のスキルに手を伸ばすことがあったら、相乗効果があるように選ぶと良いらしいです。著者自身は戦略構築能力に加えて、マーケティング力と組織構築能力を手に入れたそうですが、それらは互いに強く関係しあって、結果的にマーケティング戦略を作る会社の代表として組織運営をされています。

関係なかったスキルや経験が気づけばつながっているという、スティーブ・ジョブズのコネクティング・ザ・ドッツとは異なる考え方ですが、戦略的にキャリアを構築していきたい派の人にとっては森岡式の方が安心できるかもしれませんね。

私個人は基本は森岡式で考えて、うまくいかなかったらコネクティング・ザ・ドッツだからいずれつながると安心するというやり方で行きたいですね。

最後に

今回は、森岡さんの「苦しかったときの話をしようか」から自己ブランディングの方法について紹介しました。私はこのブランディングというのは死ぬほど苦手なので、どうにか実生活に取り入れていきたいですね。

またキャリア戦略の立て方は非常に勉強になりました。どこで働くか関係なく自分の得意を活かすために、強みをより強化するキャリアの築き方をしていきたいと思います。

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