■したたかにしなやかに、思うように人生を歩んでいくこと―『いつも異国の空の下』
中学三年生のとき
国語の教科担当だったT先生。
ベテランの先生で、
授業もとても分かりやすかったです。
ちょっとお茶目な、でも、
基本真面目な国語の先生って感じ。
国語が好きだった私は
いつも先生の授業を楽しみにしていました。
卒業も間近になった
最後の国語の授業の日。
「今日はちょっとお話しましょうか」
そうおっしゃった先生は
教科書を置き
いつもとは違う話を始められました。
それは、T先生というより
Tという「ひとりの女性」の話でした。
まだまだ子どもだった私は
「