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■物語だからこそ感じるセーシュン―『哀愁の町に霧が降るのだ』

大学時代、椎名誠さんのエッセイ
ある方が「1年で1000冊読んでいる」と
仰っているのを読みました。
その直後、なぜか私は
「んじゃ、200冊なら行けるんじゃね?」
根拠もへったくれもなく
至極唐突に考え付き
四の五の言わず実行に移したのです。

その結果が今の
「重度の活字中毒雑食系」

なぜ、200冊だったのか。
なぜ、可能だと思ったのか。
なぜ、実行したのか。

それは未だに分かりません(笑)
が、#読書の秋2022 の企画で
椎名誠さんの作品
推薦されているのを見て
そのことを突然思い出したのです。

椎名誠さんの作品で推薦されていたのは
『哀愁の町に霧が降るのだ』でした。
この作品、実は
大学時代に一度読了しています。
そのときの感覚が
どう変わったのかも興味があり、
参加してみることにしました。

□椎名誠
□小学館文庫
□2014年8月初版
(単行本は1981~82年、新潮文庫は1991年)
□870円+tax

東京・江戸川区小岩の中川放水路近くにある
アパート「克美荘」。
家賃はべらぼうに安いが、
昼でも太陽の光が入ることのない
暗く汚い六畳の部屋で
四人の男たちの共同貧乏生活がはじまった――

…っていうか、
上巻を半分くらいまで読まないと
「克美荘」の話は始まりませんけどね。

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