大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」
2024.08.22 読みづらく感じたので手を入れました。
第31回、じぃじに言わせればいろいろ示唆に富んだ回でした。
気になったのはこのシーン…
おそらく源氏物語の書き始めだと想像できる、まひろに「言葉が降りてくる」感覚を表現するシーンです。ライトグリーン基調の背景の明るいシーンで、色とりどりの色紙(?)が舞う…
このシーン、賛否両論あるとは思いますが、じぃじはちょっと面食らったかな?おそらく清少納言が枕草子を書き始めたことを表現する第21回のシーンが好評だったことから、その対をなすシーンとして挿入されたのかなぁ?と想像しました。
第21回のシーンが本当に素晴らしかったのですけども…
今回のシーン、自称「物書き」であるじぃじにも「作文に集中してると言葉や文章が降りてくる」感覚は何度も経験があるので「表現したいことはよくわかるよぉ…」とは思いましたが、今回の劇中の映像表現としてはどうかなぁ?と思わなくもないのです。ちょっと浮き上がった感じかなぁ?
そもそも、さまざまな状況が同時並行的に進むようなシーン構成が多い今作では珍しく、今回は「まひろが源氏物語を書き始めた理由」を順序を追って説明ようにシーンが並んでた感じがしてます。
まずは二人の妻との関係がギクシャクし始めた道長から…
ここで「家に帰りづらくなった道長は内裏に泊まるようになった」とのナレーションが入るのがミソでした。
公私ともに膠着する状況を打開するために枕草子を超える物語の執筆を依頼するためにまひろの家を訪れた道長。帝へ献上する真意を伏せ「中宮の彰子を慰めるため」と偽るのですが…
まひろのロングインタビューが始まります。この二人、明るいところで長々と対話するのは初めてなんじゃないかな?
道長へのロングインタビューを終えて別れるこのシーンは多くを語っていたようにじぃじは思いました。
と、道長には「彼方からも此方を眺めているのでは…」など言い、直秀を思い出す展開になったのに…石山寺の時のようにHには走らず、道長とはしっかり別れて…
しっかり小説家の顔になってるところに、母親に(大人に)なったまひろを感じました。ここまでは(おそらく)「ラブストーリーの名手」で知られる大石静の脚本が際立ってます。
じぃじが思うに…冒頭のまひろの執筆シーンをカットして、次の道長が帝にまひろの原稿を献上するシーンに繋げた方が綺麗に収まったのでは?と思わなくもない😛
あとは帝に届くのか?否か?を見届けるだけ…という展開で今回は終了。
…というのが民放でのドラマの展開かと思います。が、敢えてまひろの執筆シーンを指し込んだのは、第21回の枕草子の書き始めのシーンを強く意識した結果なんじゃないかなぁ?とじぃじはボンヤリ考えてます😛
今回の視聴率も前回と同様10.3%でした。
なんとか10%台をキープしている感じですねぇ。
ついでにグラフも…
調べてみると、歴代の大河ドラマでも第31回というのは節目の回でして、以降の視聴者の行動に影響を与えるようです。
前作『どうする家康』では「史上最大の決戦」とのタイトルで「小牧・長久手の戦い」を扱いましたがイマイチ地味な印象があるこの戦にフォーカスを当てたことが、その後のグダグダに繋がった印象です。
一方、前々作の『鎌倉殿の13人』の「諦めの悪い男」では父・北条時政(坂東彌十郎)の最大のライバル比企能員(佐藤二朗)が討たれて13人のバトルロイアルが開始される回でした。この回で視聴率のテコ入れに成功したあたりは大河ドラマ巧者の三谷幸喜らしいやり方ですね。
もっとも本作の主要演出陣(内田ゆき、中島由貴)が一番意識しているであろう(中島がサブディレクターを務めた)2012年の第51作の『平清盛』では「伊豆の流人」で源頼朝(岡田将生)と北条政子(杏)の初登場の回だったのですが、視聴率は7.8%と10%破れを喰らい以降低迷することになりました。
そう考えると今作が視聴率10%台をキープしているのは「最終コーナーを回ってまだ良い位置につけてる」感がありますよね😛ちなみに前回と今回はチーフディレクターの中島由貴が演出も務めています。
ともあれ…
(脚本の大石静というよりは)本作の主要な演出の二人の個人的な知見・体験が投影された紫式部が「まひろ」ってことだろうし、その思い入れの深さは尋常ではない感じがします。男性のじぃじとは違って、女性の彼女らにはなんか距離を取るのが難しいのかな?って思ったりします。やはり紫式部は清少納言ともに「文学少女にとっての永遠の憧れなんだなぁ…」と感じているじぃじです。
もっとも、為時からの問いへのまひろの答え…
…にはじぃじにも感じるところがありました。で、先日書いたこれ
…をもう一度書き直してみようかなぁ?と考えてるじぃじです😛
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