コーヒーとドーナツ→メロン→お揚げさん→メロン。
エスプレッソの豆の香りに包まれて、今朝も開店準備とともに1日のスタート。
午前の休憩には、コーヒーとドーナツ。
最強コンビ。
大好きな江國香織さんのエッセイ集『やわらかなレタス』を思い出す。
その中の一編「ニューヨーク・大雪とドーナツ」。
他にもいくつも影響を受けたストーリーはあるけれど、やっぱり一番思い入れがあるのはこれ。
食べものにまつわるエッセイ、好きです。
『やわらかなレタス』は、発売当初、本屋に平積みにされているのを手に取り、一目惚れ。
福田利之さんによる装画も、細部にわたる装丁もすばらしく、とても美しく愛しい1冊です。
そしてこちらは、先日"メロン"の語に導かれて出会った向田邦子さんの『メロンと寸劇』。
さっそく前半すっとばして、「メロン」の話から読みました。
が、もう5ページほどのその一編だけで、向田さんの観察眼と飾らないユーモアたっぷりの人柄、卓越した表現力に感服。
もともと彼女のエッセイが好きではあったけど、図書館でこれに目を留めた自分を褒めたい、と思いました。
江國香織の、どんな食べものでもふわふわと砂糖菓子のようにやわらかく魅力的に仕立ててしまう文章。
向田邦子の、どんな食べものでも地に足ついた、哀愁を漂わせながらも愛しいものにしてしまう文章。
どちらの本も食べたくなる。
どちらの本も心を満たしてくれる。
そしてまた、この『メロンと寸劇』のシンプルかつ味わいのある装丁に惹かれた理由を発見し、…なるほど。
吉田篤弘さんによる装画でした。
今同じく、図書館でお借りしている吉田篤弘さんの『台所のラジオ』。
のんびり読んでいたこちらに、またメロンから移動。
続きだった「油揚げと架空旅行」を読む。
毎日同じものを食べ続ける主人公。
事情により、その変更を余儀なくされ、次の食べものを探し求める。
お好み焼きから、鉄火丼へ。
そして「なにをたべるか」から「なにをつくるか」へ…。
そこで出会ったのが、「あのうどん」。
たっぷりと煮汁を吸った油揚げののった…。
そう、きつね。
ああ。だめだ。
書いているうちに、きつねうどんが食べたくなってきました…。
油揚げ、大好きです。
家族みんな好きです。
以前、きつねうどんを休日のお昼ごはんに作るために、兄弟におつかいを頼みました。
「お揚げさんが2枚入っているのを、2つ買ってきてね。」
帰ってきて見てみると、分厚い1枚が入った"栃尾あげ"が2袋!
でも、それをたっぷりの煮汁で煮て、うどんの上へどーん!!
ウマイ!!
それ以来、うちのきつねうどんは、分厚い油揚げです。
何より、「お揚げさん」という言葉が好き。
お揚げさん。
以前住んでいたアパートの近くの家で、薄茶色の柴犬が飼われていました。
前を通るたびに、寝そべった彼を見ては、
「今日もお揚げさんみたいだね~」
と子どもたちと言っていました。
愛しいお揚げさん。
そして、この10行ほど前を書いていた午後7時、再配達をお願いしていた宅配便が届きました。
何かと思ったら……
実家からメロンが!!!
ほんとにびっくり。
お揚げさんから、また気持ちはメロンに引き戻されました。
そういえば、去年の昨日の日記に、
って書いてあったな。
やっぱりメロン。
私の周りは、しばらくメロンのようです。
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