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スィーファー
2021年9月28日 21:21
●第17話「マグロ男」3前回の話はこちらから。ここからは直前の実際のLINEのやり取りを見てもらおう。私が相手に押されて心変わりしていく様子がこの短い時間のやり取りで見て取れる。本当に馬鹿だ。私は予定外に夜から着替えてフルメイクして家を出て行った。ちなみに相手も私も都内ではない関東在住だ。結局、私はこの数時間後には男の地元から数駅のところまで行ってしまった。夜から男に会う。もうお互
2021年9月29日 19:18
●第17話「マグロ男」4前回の話はこちらから。コンビニで缶のお酒を買って公園まで歩く。そこそこ人通りはあるものの、たくさんあるベンチは空席のところが多い。2人で座るには広すぎるベンチに腰掛け、間に買ってきたお酒を置いた。今の私たちにはちょうどいい距離感だ。乾杯して飲み始めたものの、どうもそわそわする。外飲みこそ初めてだ。大きな通路に背を向けて座ったため、後ろを歩く人の姿や声が気になる。
2021年9月30日 23:00
●第17話「マグロ男」5前回の話はこちらから。やっと缶を空けた男は立ち上がり、2人で駅へと向かった。大人しく350mlにしとけばいいのに、ロング缶など買うから飲み切るのに時間が掛かるのだ。お酒のせいか、緊張のせいか、男は電話で話す時よりも饒舌だった。「僕の手を強く握ってくれませんか」などと言うもんだから、それぐらいのお願い聞いてやってもいいぞと差し出された手を握ったら「あ…あ…」と反応
2021年10月4日 20:07
●第17話「マグロ男」9前回の話はこちらから。私はもう言葉で説明するのが面倒くさくなった。また変な男に体を許してしまった。自分が嫌いになった。隣で横になっている男に背を向けて私は泣いているフリをした。本当に泣きたかった。「嫌われちゃったかな」と呟いている。これで分からないなら相当なクズだ。「とりあえず服着ていい?」私は着てきた服を全て身に纏った。このまま出て行こうかとも思ったが、とっく
2021年10月6日 20:58
●第17話「マグロ男」11前回の話はこちらから。先に目覚めた私は男を起こさないように洗面所に向かい、顔を洗った。ベッドに戻ってもすでに寝付くことはできず、ごそごそしていると男も起きた。そして私の体を弄る。このパターンはあかんよ。1つしかないゴム使っちゃったでしょ。ダメだよ。私は迫ってくる男の手や脚を自分の手で振り払おうとする。その抵抗がよくなかったらしい。攻防を続けていると、「もう我慢