マッチングアプリ体験談17-3
●第17話「マグロ男」3
前回の話はこちらから。
ここからは直前の実際のLINEのやり取りを見てもらおう。
私が相手に押されて心変わりしていく様子がこの短い時間のやり取りで見て取れる。本当に馬鹿だ。私は予定外に夜から着替えてフルメイクして家を出て行った。ちなみに相手も私も都内ではない関東在住だ。
結局、私はこの数時間後には男の地元から数駅のところまで行ってしまった。夜から男に会う。もうお互いの目的は一つ。そう思われても仕方ないことをしている。それでも私は「寝ない」と言った男の言葉を信じたのだ。
男の仕事が終わって、着替えに帰って、集合できた時にはすでに22時前になっていた。第一印象から最悪だった。あれ、なんか思ってたより背が低くない…?着替えたというわりにはTシャツに短パン…しかもサンダル?私は改札近くの柱に背を向けて立っていたのだが、別の改札から出てきた男は私の後ろから回って、柱でぐるぐると追いかけっこのようなことをさせられた。こっちは待たされとるんじゃボケ!いい加減早く止まりやがれ!!
こういう気遣いのできない男はダメだ。今後、改善の見込みはない。その時点でアウトだと分かった。終電までは1時間近くある。会ってすぐではあるが、今から帰ることを選択肢に入れることもできなくはない。しかし、当然のことながら私はそれをしなかった。そしてそれを大きく後悔することになる。
散歩しようと言った言葉の通り、本当にずっとずっと歩き続けた。比較的大きな駅をこちらの出口から出てぶらぶら、もう一度駅に入って今度は反対の出口を出てぶらぶら。夜風を受けながら公園を歩くならまだしもお散歩コースとは程遠い道のりをパンプスで歩かされる。もうすでにイライラを通り越してブチ切れそうだった。静かなところに行こうと提案してやっと公園に向かって歩き出した。
「この駅で降りたの初めて」という嘘をついて、以前好きだった男性と2人で歩いたことを思い出し、今日もその人が隣にいたら良かったのにと考えていた。話は少し変わるが、今追っかけている大好きな彼に出会う前の恋愛遍歴もいつかシリーズ化しようとは思っている。
「本当にいつまでもお散歩するの?」私が聞くと、「僕は朝までずっと起きていられるし、それでもいいなと思って来たよ」と返ってきた。「ちょっとどこかで座って話さない?」男はその言葉でコンビニに立ち寄り、「お酒飲みながら話そうか」とやっと進路を変更してくれた。
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