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握り寿司はこれさえ守れば絶対に失敗しない

自宅で寿司を握る人はどれぐらいいるでしょうか。手巻き、ちらし、海苔巻き、この辺りまでが一般的な家庭の寿司だと思います。しかし握り寿司こそ寿司の醍醐味です。トライしてみると、素人でも想像以上に上手くできます。味だけなら専門店以上、超一流店以外には負けません。騙されたと思って、一度作ってみてください。
ここでは自宅での握り寿司の、私なりの成功法則をお話ししていきます。
握り寿司はこれさえ守れば絶対に失敗しません。


自宅での握り寿司を成功に導くための7つのポイント

早速本題。握り寿司が絶対に失敗しないための7つのポイントを話していきます。

1.上等なお酢 酢飯が美味しければ失敗はありません。そして酢が上等であれば、酢飯は美味しく仕上がります。上等な酢があれば、酢飯は失敗しないのです。酢飯が美味しいのが、自宅の握り寿司の最大の売りです。オススメの酢は富士酢です。
2.炊き立てご飯 無理に冷ます必要はありません。米の表面が冷えて中に暖かさが残っている酢飯は最高です。
3.具は薄く小さめ デカネタは素人には扱えません。薄い方が酢飯にフィットさせられます。
4.一貫握るごとにご飯のネバネバを洗い流す ネバネバが残っていると、次の握りに影響が出ます。フィンガーボールを用意し、ネバネバが消えるまでしっかりと洗いましょう。洗ったら、軽く手を叩いて水を切りましょう。
5.一貫の大きさにこだわらない 迷っていると時間がかかり、手にくっついてしまいます。初めに取った量で握ってしまいましょう。均一サイズである必要は全くありません。
6.たくさん握ろうとしない 私は三貫をオススメしています。素人の集中の限界はそのぐらいです。そして握りたてを食べましょう。
7.味をつけておく&非ワサビ系 食べるときに醤油をつけようとすると、素人の握ったものは確実に崩れます。予め具に味を付けておきます。例えば、醤油漬けか、塩をまぶすか、豆板醤を塗るか。必ずしも醤油とワサビが第一選択ではありません。むしろ非ワサビ系に広がっていくことが、寿司の新しい扉です。醤油とワサビに飽き飽きしている人たちも多いはずです。そんな人はぜひ自宅で握ってみてください。

握る準備

米を炊く 通常通りの水加減、柔らかすぎなければOK
合わせ酢 米1合につき、酢(上等)大さじ1と半(やや多め)、三温糖大さじ1(やや少なめ)、塩半つまみ
フィンガーボール 水500mLにつき、酢(普通)大さじ半~1
酢飯を作る 炊いたお米に合わせ酢を少しずつ混ぜていきます。少しずつ混ぜていけば、ムラになりません。お米が潰れないように、酢を垂らしたところにしゃもじを入れ、柔らかくひっくり返していきます。酢が多くあるところはお米がしゃもじにくっつかず、お米が潰れません。切るようにするより上手くできます。ウチワで仰いで冷まさなくていいので、一人でできます。

カマスの握りのレシピ 三貫

一貫め:醤油とカラシ カマスを醤油につける、10分。握る前にキッチンペーパーで液を拭き取る。握った後に上にカラシを乗せる。
二貫め:鰹の酒盗 握った後に上に乗せる。
三貫め:豆板醤とクルミ クルミを薄くスライスする。握った後に豆板醤を乗せ、その上にクルミを乗せる。

カマスの握り寿司 三貫

白身の魚は、醤油でなくても塩でなくても、奇抜には感じません。あらゆる方向の味を受け入れる懐の深さを実感します。白身魚は自宅での握り寿司の定番です。
薄ピンク色には、つい食欲が反応しますよね。

鶏レバーの握りのレシピ 三貫

非ワサビ系とはつまり、醤油とワサビの見えない縛りがなくなること。自然と生魚以外にも目が向くようになります。食べてみればわかるのですが、酢飯は肉にも良く合います。

鶏レバーのソテー 鶏レバーを薄く切る。酒につける、10分。酒と赤黒いものを水でよく洗い流す。キッチンペーパーで水を拭き取る。テフロン加工のフライパンで油なしで焼く。握る少し前にあらかじめ焼いておきます。熱くなくても冷やしていなくてもOK。ぬるい = おいしい、を感じてみてください。
一貫め:塩とゴマ油とゴマ ゴマ油に塩を軽く降る。ゴマは指で捻りながら潰す。混ぜる。握った後に乗せる。
二貫め:醤油と納豆 納豆を細かく刻む。醤油と混ぜる。握った後に乗せる。
三貫め:味噌とセロリ セロリを細かく刻む。味噌と混ぜる。握った後に乗せる。
レバーのムチムチなピンク、シワを寄せたブラウン、一貫一貫に生命を感じます。

鶏レバーの握り寿司 三貫

ゴーヤーの握りのレシピ 三貫

野菜寿司は店での提供には向きません。なぜなら、1)寿司には非日常な具を期待している、2)野菜ては価格が控えめになり商売に向かない、3)寿司で野菜を食べるなら絶対王者のかっぱ巻きがある。1〜3のいずれも家でなら関係のない話です。自宅での握り寿司なら、思う存分に野菜を楽しめます。

かっぱと真っ向勝負するならゴーヤー。同じウリ科、同じ夏野菜、同じグリーン。五感のパンチ力なら間違いなくゴーヤーだ。

ゴーヤーの塩揉み ゴーヤーを縦半分に切り、内部の白綿部を荒くスプーンで取り除き、薄切りにする。塩を振りかけて、10分放置。塩を洗い流して、水に浸し30分放置。あとは時間まで冷蔵庫で保存。
ゴーヤーの種の塩煎り 白綿の中に埋もれているオレンジ色の種を取り出し油で炒める。そして塩を振ります。
貫め:ゴーヤーの塩揉みと豆板醤
二貫め:ゴーヤーの塩揉みとゴーヤーの種の塩煎りと山椒

三貫め:ゴーヤーの塩揉みと味噌
とにかくゴーヤー塩揉みの握り寿司を食べてみてください。塩と酢飯でゴーヤーに革命的な変化が起きます。固さ、青さ、苦さから荒々しさが取り除かれ、平穏な固さ、青さ、苦さに変化しています。口から広がっていく静寂、このゴーヤーの奇跡をぜひ堪能してください。

ゴーヤーの握り寿司 三貫

とりあえず握ってみてください

ぜひあなたもトライして三貫だけでいいので握ってみてください。自分で握った非ワサビ、非生魚、非かっぱ、いずれもあなたの人生の握り寿司ランキングの上位に入ってくるはずです。また食べたくなるはずです。また握りたくなるはずです。

あなたのトライのご報告をコメント欄にてお待ちしています。