泣くのは平常心のときに
毎日よく泣くが、雨の日は特によく泣く気がする。0歳の息子。
今日は住んでいる地域に大雨警報が発令されていた。息子と二人、一日中おうちで雨宿り。
普段より、一段とよく泣いていた気がする。息子。
もうすぐ夕方かなという頃、機嫌がいいときがあった。
私は息子に楽しい気分になってもらおうと、お気に入りの音楽(私のお気に入り。shannons)をかけた。息子の前で、音楽に合わせて大袈裟な動きでリズムを取る。膝を叩いたり頭を左右に振ったり。たったそれだけで息子は、こちらの目尻がたれて流れ落ちそうになるぐらい、愛らしく声を立てて笑う。
その最中、ほんの1分間ぐらいだったと思う。泣いた。息子でなく私が。
世にも可愛く笑いながら手足をばたつかせる息子を見ていると、よくわからない感情が溢れてきて、それは涙になった。息子は笑うのをやめて、涙を流す私をじっと見ていた。
泣く私を、幽体離脱した私が天井近くから見て考察する。
幽体離脱中の私の考察は、遠からずとも当たらず。
何時間か経った今振り返るとわかる。私は特に理由なく泣いたのだ。
涙が体に溜まっていて、気が抜けた瞬間を狙って外に出てきた感じだった。
それを「知らんうちに疲れが溜まっている」と言うのでは?ってツッコミが聞こえてくるが、
確かにそういうケースもあるだろうけれど、今日の私に関しては、疲れが溜まっていたのとは少し違うように思う。
涙って、放っておくと体に溜まっていくんじゃないかと思う。
だってまだ何の鎧も身につけていない息子は、毎日毎日、よく飽きないなってぐらい泣いている。生身のワタシは誰もが泣き虫なんじゃないか?
泣くのをこらえてばかりいると、涙はどんどん体の中で増えていく。
泣くのは悲しいときじゃなきゃダメ、なんてことはない。
平常心のときに、意識的に泣くようにすると、気持ちの代謝が良くなるんじゃないかと思う。
泣きたいわけじゃないけど、泣くために。鎧を脱いで、ふくふくと柔らかい赤ん坊の肌を晒して。
日常の中に、そんな時間を作った方がいいのかもしれない。