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#小説
岩本薫先生に聞こう(3)
(前回より続いてます)
岩本 プロットの中にある程度セリフを入れることによって、主役だけでなく脇キャラの性格も固めていってるっていうのがあるのね。脇キャラって初めからはそんなにガチガチに決め込まないから。
榎田 なるほど……。私も一応自分のプロットを持ってきたわけですが……。(といって取り出す)。『カブキブ!』ですけど、私のはあんまりセリフは入ってないですね。キャラの説明なんかは似てるね。
岩本薫先生に聞こう(2)
引き続き、プロットについての対談です。
前回はここですよ~。
岩本 コンセプトシートが固まったところで、三冊それぞれのテーマを決めます。長男はシチリアが舞台のマフィアもので、そこに花嫁略奪や監禁やアクションが入ってくる。次男は日本のホテルが舞台のワーキングもの。再会愛がテーマで誤解やすれ違いが重要なポイントになってくる。三男は成長もので主従愛がテーマ。攻は敬語眼鏡で鬼畜(笑)
榎田 眼鏡で鬼畜
岩本薫先生に聞こう(1)
今回は、なんと豪華ゲストをお招きしてのプロット談義です。
BL小説家の岩本薫先生にご協力をお願いいたしました。岩本先生、ありがとうございます! 都内某所で対談させていただき、私が自前のICレコーダーで録音し、せっせとテキスト化いたしました(笑)
BL小説を読まれる皆様ならば、もちろんご存じであろう岩本薫先生ですが、まずは簡単にプロフィールをご紹介。
岩本薫
小説家。1997年、ビブロスの
誰が物語るのか/人称と視点
プロットの作り方から話がちょっとそれるのですが、先にしておいたほうがいいかなと思うのが、人称と視点についてです。ある程度長い物語を書くようになると、わりとぶつかりがちな問題ではないでしょうか。
まず基本的なところから。人称ってなに。視点ってなに。……というのを確認しておきましょう。
●人称……文の述語の表わす動作・状態の主体と,その文の話し手との関係にかかわるもので,話 者を含むものを一人称
では物語ってみよう(1.ネタ帳)
(2024年8月追記)
こちらはわりと古い記事になっており、現在の私のプロットの作り方はもっと簡易的になっていますが、これから物語を創ろうという方には参考になるかもしれません。なるといいなあ。
今まで続きのリンクを貼っていなかったので、追加しておきました。
(追記おわり)
今まで、私や、私と似たタイプの方にとって、いかに物語世界か必要かつ有益であるかという話をしていたわけですが、そろそろ具体的
小説のタイトルは、カッコよくないほうがいい。
……らしい。と、いうことに気がついたのは、プロになって何年もしてからです。
私の処女作のタイトルは『夏の塩』。自分では気に入っていました。いや、今だって気に入っている。思い出深いし。うん。だが、売れそうなタイトルではないのです。当時この本を出してくださったクリスタル文庫というレーベルは、なんというか、あまり売上だとか数字だとか、そのへんにキビシイ会社ではなかったので、このタイトルで刊行されてしま