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人はコロコロ変わるものなんだよね

高校教師の枝瀬です。
主に、
教育、心理、コミュニケーションや自己啓発、
日々の気づきを発信しています。

読んでくださった方が
ほんの少しでも、
気づきを得て、心が軽くなり、
行動が変化するタネのようなものを
書けたらいいなと考えています。
どうぞ最後までお付き合いください。


わからないものは怖い

よく生徒に話す小噺があります。

塾講師時代、
独り暮らしをしていたころ、
深夜に帰宅しました。

同僚と飲んで
少し酔っぱらっていたので、
電気もつけず
暗闇の玄関で
靴を脱ぎ、
床に足をつけると・・、

むにゅうッという感触!

その瞬間、
全身に鳥肌が立ち
寒気と恐怖と
気持ち悪さに襲われ、

半ばパニックのまま
電気を点けました。

バクバク鳴る心臓を落ち着けて
踏んづけたものを見ると・・
・・・・・


ナス でした。

実家が送ってきた野菜の段ボールから
こぼれていたナスだったんですね。

動揺が相当に激しかった分、
踏んづけたものが
ナスだと「わかった瞬間」、
自分でもおかしくておかしくて・・。
一人でニヤニヤしておりました。

この小噺のオチというか
教訓は、

「わからないもの」は「怖い」!!
「わかる」と、「怖くない」!!!
(むしろ、笑っちゃう)

という内容で、
たびたび生徒に話しています。

わかっていると安心できる知識

今朝、通勤中、
453(よこみ~)さんの記事を読んで、
先述のエピソードを思い出した次第です。

453(よこみ~)さんは
僕と同じ高校教師。
コミュニケーション系の発信をされているので
共感して読ませていただきました。

わかっていれば怖くないのに、
わからない・知らないがために
先立つ恐怖や不安に足がすくんで
前に進めないのなら、

あらかじめ
知っておいた方がいいことは
たくさんあります。

今回は、そんな
「知っておきたい人の心の性質」について

僕が敬愛している
河合隼雄先生の言葉を
借りながら説明していきます。

河合隼雄先生はカウンセリング界の大家で
ベストセラーも多数あります。
今回の参考記事は↓です。

一番生じやすいのは180度の変化

河合隼雄先生は語ります。

人間が変化する場に立ち合い続けていて、
まず思うことは
「一番生じやすいのは、180度の変化である」
ということである。
(中略)
札つきの非行少年が急に変身して
途方もなく「よい子」になる。
周囲の人の賞賛が頂点に達した頃に、
その子は180度の逆転をやって
「やっぱり、あの子は悪い子だ」という
判断を強めてしまう。
「だまされた」と言って、
すごく腹を立てる人さえ出てくる。

「こころの処方箋」より

確かに、学校現場にいると
似たような事例に多くでくわします。

それまで優等生で通っていた子が
一転して不登校になったり。

自己効力感の低い生徒が
一回の成功で自信をつけ、
途方もないチャレンジをはじめたり。

高校国語の定番教材である
芥川龍之介『羅生門』の主人公もまた
180度くるくると心情と行動を
転換させる人物です。

羅生門の上で
死人の髪の毛を抜き取る老婆に対し、
主人公は、正義感を燃やして
こらしめようとしていたはずなのに、

物語の結末、
主人公は、老婆の着物を
はぎ取った上に、蹴倒し
盗人(=悪人)へ一変します。

180度の変化について
「極端だな~」と
高校生は笑いますが、

いやいや
人間は180度の変化を繰り返すものなのです。

これは
対人関係を生業としているなら
是非知っておきたいし、

対人関係に不安感の強い人に
ぜひ伝えておきたい内容です。

寄り添う人の態度

このことがよくわかると、
相手(あるいは自分)に
180度の変化が生じても、
むやみに一喜一憂せず、
じっくり構えることができます。

プラスの方向に180度変化しても
むやみに喜ばずにすむし、

マイナスにふれたとしても
腹が立つこともないし悲観もしない。

本人は
自己嫌悪に陥ったり
やけになったりしますが、
こちらとしては依然と変わらぬ態度で
接し続けていけばいいのです。

淡々とだけど、
関わり続ける姿勢を貫いていれば、
相手も安心し、
もう一度、自分の生き方の再検討を
はじめられるでしょう。

そのときになって

実はね
180度変化することは
よくあることなんだよ

と話してあげて、

その時に生じた気持ちや行動を
じっくり二人で振り返ることは
とても意義深い時間になります。

180度の極端な変化に
振り回されているうちは、
心も体もジャンクです。
一過性のものにすぎない。

じっくり、
コトコト、
自分の気持ちと行動と
向き合い、
安心できる「誰か」と共に
歩み続けていく

その時間が、
理性的で実感のこもった
充実度の高いものであればあるほど

その人は
確かな変化を迎えます。

このことを
河合隼雄先生は
とてもステキに表現されています。

変わるも変わる、
360度変わるんです。

と。

失敗やつまずきや逆境というのは、
その人が、
その人らしくなるための
通過儀礼なんですね。

まとめ

おかげさまで
連続投稿100回目まで、
あとわずかになりました。

ここまで続いたのは
間違いなく、
これを読んでくださるみなさんのおかけです。
ありがとうございます。

読者の方が読みやすいように
今後は可能な限り体裁整えていこうと
考えています。

スキやコメントはもちろん
忌憚ないご意見も大歓迎❗

最後までお読みいただき
ありがとうございました。
これを読んでくださったあなたの
少しでも気づきや行動の変化のタネに
なったら嬉しいです。

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