3行じゃ収まらない日記:92歳じいちゃんのこぼれ話
【内容量:6分、品質:ふーちゃんレベル、添加物:リンク1個】
こんにちは。
駄菓子屋の日々樹です!笑
先月投稿した「エセ3行日記」では、じいちゃんネタの日記部分がたいへん好評で、同時に「あの後、じいちゃんはどうなったのですか?」というコメントを複数件いただきました。それにお答えしながら、今日は3行でおさまらないじいちゃんの日記を、少しだけ披露させてください。
表題のじいちゃんとは義父のことで、わたしが嫁に来て以来41年間いっしょに暮らしています。
もうじき93歳になります。
はじめに、「あの後、じいちゃんはどうなったのですか?」についての補完日記を書かせてください
10月16日(水)とんだカスハラ より
・じいちゃんが買ってきたコーヒー牛乳を、すっかり忘れて開封しないまま
賞味期限が4日も切れてしまった。
・どうしようかと相談されたので、捨てた方がいいと意見した。
・じいちゃんは「こんな古いモン売りやがって… 文句言ってくるッ!」と
立ち上がったので、「それは違う」と強く引き留めた。
・(例外の4行目)自転車にまたがってスーパーへ走って行ってしまったじ
いちゃん、出禁になっても知らないよ!汗
__________________先月のエセ3行日記はここまで。
・(禁断の5行目)じいちゃんはカスハラ紛いの文句を言いに行ったもの
の、レシートも無くいつ購入したかの証明も出来ず、お店のかたから宥め
すかされ毒気を抜かれて、おとなしく帰って来た。(ああ、よかった…)
ぜんぜん3行に収まってないじゃん!
ということで、以下はフツーの日記になります。
92歳じいちゃんの暮らしはいかがなものかご覧ください。
※事前申告・日記なので、すべて創作ではありません
11月1日(金)コーヒー牛乳だけでは飽きたらず…
じいちゃんがまたパンを買って帰って来た。
けれども不機嫌そうな顔をしているので訳を聞いてみた。
すると、「パンの賞味期限が今日までしかなくて短いから、レジで文句を言った」とのこと。
それなのに「これは仕方がないんです」とか言われて、やむなく買って来たらしい。
なにそれ! 年寄りだと思って、古いモノを押しつけたのか? と怒りを覚えたわたし。
よく見ると…、裏側に半額のシールが貼ってあったよ。
じいちゃん、処分品じゃんか!
11月5日(火)だいぶ先の話
わたしの友人から喪中欠礼のハガキが届いて「父親が2月に、母親が8月に亡くなった」と書いてあった。高齢とはいえ両親を同年に亡くされてお気の毒に思ったので、お香典を多めに包んで送ることにした。
「ずいぶんたくさん包むんだな!」とじいちゃんに言われたので、
「まあ、いずれじいちゃんの葬式の時に、戻って来るかもね」とか無神経なことを言っちゃったわたし。
すると、
「まあ、‥‥ぜんぜん先の話だけんどな!」
じいちゃんは胸を張って、自信たっぷりどこ吹く風だった。
11月7日(木)次はどこ行きたい
じいちゃんは、テレビの旅番組、温泉特集なんかが大好き。この時期は紅葉スポットなど、旅の情報にも事欠かない。
旅行やドライブから帰ると、次に行きたい場所をじいちゃんにリクエストしてもらう。
そろそろ紅葉狩りの準備でも始めようか?と思って聞いてみた。
「じいちゃん、次はどこ行きたい?」
「あのなぁ、ジャパネットで豪華客船日本1周ってのが、やってるな!」
「はぁ??」
「まどの無い部屋が安いって」
(本気で言ってるのかな? 旅費ひと桁 見間違ってるでしょ!)
11月12日(火)暗くなって来ないぞ
朝ごはんを7時頃食べてしばらくした頃、じいちゃんがやけにそわそわしながら聞いてきた。
「よう、もうじき9時になるのに、ぜんぜん暗くなってこないぞ!
おかしいなあ‥‥」
「じいちゃん、今は朝だよ。」
「うそつけ、夜だ!」
「さっき朝ごはん食べたでしょ? めろんパンと牛乳で!」
「あれは晩メシじゃなかったのか?」
じいちゃんはちょっと考えた。
「ああ、そういえば、めろんパンと牛乳だったな、あれは朝メシか。」
「めろんパンと牛乳は、朝でしょ!」
「じゃあ、今は朝なのか」
「そうだよ。」
「もう寝なくていいのか?」
「寝なくていいんだよ!」
「暗くなって来ないからなあ‥‥」
ごくごくたまに、混乱するじいちゃんだった。(大丈夫かな…)
最後の日記は、2024年じいちゃんの大ハプニングで〆くくり。よもやよもやの物語ふうになっています。 (3行日記はどこ行った?)
11月16日(土)手が出るところ
その日、近所で大評判のスーパーに買い物に行くのに、開店時間を間違えてだいぶ早く到着してしまった。
ここでは開店前の行列がすごくて、じいちゃんもわたしもマラソンのスタート地点のような人混みに加わった。
30分ほど行列しただろうか。もうじき開店するという頃合いに、どこからともなく1人のジジイがやって来て、わたしたちの横にさりげなく張り付いた。
「アイツ、割り込むつもりじゃないのか?!」
じいちゃんがささやいた。
まさか、100人近く行列してるのに、それはないでしょう。
念のため、わたしは前のオバ様とのあいだを詰めた。じいちゃんはわたしの後ろにピタリとくっつく。
ジジイは割り込むスキを狙ってるのか、前のオバ様の脇からプッシュを加えているように見える。
すかさずオバ様は、買い物カートを使ってジジイを防御した。
緊縛した空気のなか、いよいよ店員さんが扉を開けて開店時間に。
(割り込まれてなるものか!)
わたしも、前のオバ様にくっついて入り口に向かい、明らかに割り込もうとして攻めに来たジジイをかわした。
そのまま入店。
しかし、振り返るとじいちゃんが入って来ない!
「いいオトナが割り込むな!!」 と、じいちゃんの声が聞こえた。
見ると、じいちゃんは買い物カートを使って割り込みジジイを押し出そうとしているではないか。
割り込みジジイが言った。
「オマエにどうこう言われる筋合いじゃないんだよ!」
じいちゃんがすかさず返した。
「割り込みしたから、するなて、言ったんだ!」
「オマエはなに様なんだよ?」
「なにぃ!!!」
2人のジジイがつかみ合い寸前だ。しかしわたしもつられてキレた!
「ちょっと、あなたね、割り込みしておいて、なに言い返してるんです
か!」
「なんだとぉ!!」
「こっちはずっと並んでたんですよ!」
「オレだってならんでた」(ウソです)
「わたしだけじゃないですよ、ここにいる人はみんな30分も前から並んで
たんですからねッ!」
この一言で、周囲の人たちの視線がいっせいにジジイに集まった。
さすがに怯んだのか、割り込みジジイはうしろの方へ下がって行った。
じいちゃんとわたしは、やっと店内に入って売り場の物色をはじめられたのだった。
「もう少しでオレは手が出るところだった、とめてもらってよかったぞ。」
やめてよじいちゃん、相手はジジイだったけど、どう見てもじいちゃんより20歳は若いよ。
いゃぁ~~
日記を3行で書くって
ほんッッとに難しいもんですね!
(水野晴郎さん風に)
↑
知りませんか?
早いもので、もうじき12月。
今年の十大ニュースを書き出してみたりするのも、おもしろい時期かも知れませんね。笑
何ごとも3行でまとめるのは修行です。
文章力向上のため、いろいろ挑戦してみてはいかがでしょうか?笑
✦◆ふろく◆✦
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