【みちらん27】「陸の松島」の成り立ちが時空を超えたスケール ~象潟九十九島のみち~
黄金色に輝く稲穂の波間に浮かぶ緑の島々。その数は大小103とも言われ、稲刈りが始まる直前まで期間限定の絶景を楽しむことができます。(水を張った田植えの頃もまた素晴らしい)
日本庭園にも通じるこの風景がどのようにして出来たのかと言えば、
紀元前466年(どうやって特定できたのかな?)の鳥海山噴火による山体崩壊で出来た入り江が、1804年の象潟大地震による隆起して出来たものだそうです。
大地のエネルギーの仕業はまさにジオパーク。
田んぼのあぜ道が散策路として開放されているので、こんもりとした「島々」を渡り歩いた後は道の駅ねむの丘に向かい、6階展望室から九十九島を一望して締めくくりましょう。
象潟や 雨に西施が ねぶの花
芭蕉の句です。象潟は奥の細道最北の地でもあり、陸奥の果てのうら寂しい象潟で、梅雨の雨の中ひそかに咲く合歓の花を中国呉越の争いの犠牲になった薄命で傾国の美女、西施に見立てて詠んだ句です。
芭蕉が訪れたのは象潟が地震で隆起する前で、海に浮かぶ九十九島は松島と並び称される景勝地だったといわれています。小雨が絶え間なく降り注ぎ、花より落ちるしずくが静かに水面を打つ様に心奪われたということでしょうか。
句碑が九十九島に隣接する蚶満寺にあります。
【おまけ】夏の日本海といえば岩ガキ。国道7号沿いには、その場で食べることができる露店も出ます。
秋田県にかほ市
距離:7km 象潟駅周回
[星の数] ★★★(そのために旅行する価値があり、後世に伝えたいみち)
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