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【エッセイ】鉄鍋蒸し焼き〜緑長茄子〜[家庭料理](1139文字)

緑長茄子を鉄鍋蒸し焼きにしました。

緑茄子は、比較的さっぱりした味で、果実がもそもそとしていたように思いますし、緑細長茄子は、濃厚で、果実が、「とろーり」として美味しかったので、緑長茄子はどんな食感に味かと、とても楽しみにしていました。

茄子は、ナス科ナス属・インド原産。

緑長茄子は、普通の紫色の茄子に含まれる、ポリフェノールの一種でアントシアニン系色素の「ナスニン」が含まれず、葉緑素が作られて緑色になるタイプの長茄子で、東南アジアでは割りと一般的だそうです。

長茄子は、20〜25cmの長さ(大長茄子と呼ばれるものは、30〜40cm)になる細長い茄子の総称です。

緑長茄子は、果実の色が鮮緑色で、へたの色が黄緑色。

生ではやや硬め、加熱すると、果肉がとろけるくらい柔らかい食感になります。

果肉は、甘味や旨味があります。

皮がやや硬いので、漬物等の生食には向きませんが、焼き茄子・煮物・天ぷら等、いろいろな料理に使え、煮物にする場合には、果皮に濃い色が含まれないため、他の食材に色移りしない良さがあるとのことです。

さて、調理です。

鉄鍋の内側にオリーブオイルをたっぷり垂らして、へたを取って横方向に半分に切った、緑長茄子3本分を並べ、鉄鍋の蓋をしました。

鉄鍋を強火で熱してパチパチ音がしてきたら、弱火にして36分間、火にかけました。

茄子の焼ける良い匂いとともに、やや焦げた臭いがしてきました。

加熱時間をもう少し短くしても良さそうです。

火を止めて、5分間蒸らしてできあがり。

鉄鍋の蓋を開けたら、緑長茄子は、灰色がかった薄い緑色になっていて、油が浸り、果実の表面に皺が寄り、ぐったり広がっていて、とても美味しそうでした。

というわけで、盛り付け。

お味は。

とても美味しかったです!

噛むと、果皮も果実も柔らかくて、とろとろに混ざる感じですが、緑細長茄子の、「とろーり」ほどではない、私好みの、もそもそした感じもあって、品の良い香りとともに、細かい欠片から、口の中に青臭みや甘味や旨味が広がりました。

最後に、茄子の味と香りにミルクのような味と香りが合わさったような、味と香りが残りました。

何とも、絶妙なバランスで、美味しいのですよ。

これはですね、私は瞬時に、私の人生最後に食べたいものはこれだ!と思ったほど美味しく感じました。

ですが、翌日に、残りの緑長茄子を鉄鍋蒸し焼きにして食べてみたら、前日のバランスの良さはどこかへ行ってしまい、全然違う味になってしまっていたので、もし、緑長茄子が手に入ったら、一刻も早く調理して食べるのが良さそうです。

だから、現実には、人生最後の食事にするのは、難しいかもしれないですね。

緑長茄子の鉄鍋蒸し焼き、とても美味しかったです。

ありがとう、ごちそうさまでした!

天野マユミ

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