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2022年6月の記事一覧
あの日、八百屋のトラックから流れてきた歌から全ては始まった。
その日、自宅の近くに八百屋さんのトラックが停まっていた。姉とどこかへ行った帰り、眼下の町は夕焼けで真っ赤に染まっていた。
小学3年生だったと思う。
何故、覚えているのかと言うと、あの景色が見えた丘の上の家には、小学3年生の一年間しか住んでいなかったからだ。
突然、そのトラックのラジオから、悲しげなハーモニカの曲が爆音で流れてきた。
悲しいだけではなく、圧倒的に美しいメロディ。悲しみは時に美しいの