
日本の大手飲食店におけるヴィーガン対応調査(ゆるめ)
以下は、日本の主なファミレス/カフェ/ファストフード等の飲食店における、ヴィーガン対応メニュー一覧です。
本当はきちんと一斉にアンケート調査を実施しようと思っていたのですが、なかなか手が回らないので、現段階でわたし個人が調べた限りの情報です。数年前の情報もあるので、最新情報をお持ちの方は教えてください。
* ドレッシング抜きのサラダ、ソース抜きのポテトといった、特別な対応が必要とされる商品や、サイドメニューのみ、白飯のみなど、ノン・ヴィーガンの食事と比較して明らかに量や食材の種類が少ないものは除きます。
* 問い合わせた結果、「ヴィーガンメニューはありません」と回答した企業は、実際に一品もないかどうかにかかわらず「なし」と記載しています。
*「プラントベース」の商品は、白砂糖が使用されている可能性があり、正確にはヴィーガン商品ではありませんが、一応掲載しています。
* イスラエル支援をしている企業(スターバックス、マクドナルド等)はわたしは極力利用しないようにしていますが、比較のために一応掲載しています。
(文責:深沢レナ)
ファミレス系ーーデニーズ、ロイホ、CoCo壱、スープストックはありがとう
ファミレス系の結果は以下の通りです。

デニーズ、ロイホ、CoCo壱、スープストックはありがとう、という感じですが、他の飲食店は壊滅的…。
小さな子ども連れだとファミレスは利用しやすく便利ですが、そのファミレスでヴィーガン・ベジメニューがほとんどないというのはかなり痛手です。デニーズさんたちを筆頭に他のお店にも頑張っていってほしいところです。
ファストフード系——モスバーガーの1人勝ち
ファストフード系をみていきましょう。

モスバーバーだけがヴィーガン商品を取り入れているという結果に。
ミュージシャンの藤井風がグリーンバーガーをSNSに投稿したおかげで、この商品は認知度も広まったのではないでしょうか(でもちょっと値段設定お高めなんですよね・・・)。
ぜひ他のお店も藤井風旋風をどんどん引き起こしていっていただきたい。
(追記:しかし、グリーンバーガーも、地方によっては扱いがない店舗もあるとのことです。かなしみー)
カフェ系——頼むからスタバを上回ってくれよ
では最後にカフェ系です。ドリンクは入れていません。食べ物のみです。

ドトールには大豆ミートのバーガーがある他、タリーズとスタバもここ数年でプラントベースをかなり積極的に取り入れていっています。
イスラエル支援の関係でスタバをなるべく使いたくない身としては、残念ながら…というしかないのですが、一番プラントベース導入を頑張っているのはスターバックスではないでしょうか。一品だけではなく、シュガードーナツ、キノコのキーマカレートルティーヤ、ドライトマトのトースト、レモンケーキなど、種類も豊富で、味のクオリティも高いです。わりと短期間で新商品も取り入れられていっています。
タリーズも頑張ってはいると思うのですが、プラントベースの商品を扱っている店舗がごく限られていたり、店舗によってかなりばらつきがある印象です。
他のカフェは、まじで一品も食べられるものがない、ということも珍しくありません。まずはベーグルとかだけでいいんだよ。とりあえず一品入れてくれよ。頼むよ。
追加情報
以下は他の方からお寄せいただいた情報です。
疲れちゃったのでもう問い合わせませんでしたが、気になる人は問い合わせてみてね。
ミスタードーナツ
ミスドの商品も基本的にベジ対応商品はなく、唯一、「ふかふか焼きドーナッツ プレーン」だけが乳・卵不使用ですが、おそらく白砂糖使用なのではないかと思われます。
https://www.misterdonut.jp/m_menu/eiyou/allergy.pdf
びっくりドンキーびっくりドンキーでは最近「乳・小麦・卵を使わないハンバーグ」が販売されたようです。ただしこれははちみつ入りだとのこと。頼めば抜いてくれるのかなー?
追記
追加追加情報をいただきました!
びっくりドンキーのこの「乳・小麦・卵を使わないハンバーグ」は、あくまでアレルギー対応であり、お肉使用だそうです!
こちらの「ソイカリーバーグディッシュ」は、動物性の食材は使用しておらず、プラントベースであるとのこと。ただし白砂糖使用だそうです。
おむすび権兵衛
「からしみそ」「米麹みそ」「日高昆布」「玄米」「昆布玄米」「梅ひじき玄米」と、一部の店舗のみの「きんぴら」とかがヴィーガン対応のようです。
まとめてみた結果
いかがだったでしょうか。
ヴィーガン・ベジタリアンの方はすでにもう知っている情報が多かったかと思いますが、それ以外の方は、普段、ヴィーガン・ベジタリアンが外食時にどれだけ不自由な思いをしているか、少しご理解いただけたのではないでしょうか。
以前、ヴィーガン・ベジタリアンの方向けにアンケートを行った際、一番多かった要望の声は、「普通の飲食店にヴィーガン/ベジメニューを!」というものでした。
日本でも少しずつヴィーガン対応の飲食店は普及していっているものの、今回の結果からも明らかなように、まだまだ大手の飲食店ではそういった対応は一般的なレベルにはなっていません。ヴィーガン・ベジタリアンの人が、仕事や用事の帰りにふらっと気軽に外食できるような環境は整っていないのが現状です。
また、大手飲食店のメニューには、ヴィーガンマーク・ベジタリアンマークなどが記載されていることも少なく、ヴィーガン・ベジタリアンの側が、お店を利用する際にいちいち成分を調べたり、問い合わせたりしなくてはならないことが大半です。
数年前、ヴィーガンの人がサイゼリヤを利用した際に何も食べられるものがなくて苦情を言ったことがネットで炎上していましたが、その際も、成分を自分でちゃんと調べなかったヴィーガンの方が叩かれていました。でも、食の多様性という観点からいえば、個人であるヴィーガン・ベジタリアン側に努力を強いるのではなく、企業の側がマイノリティの存在を想定し、マイノリティの目線から、商品のあり方を考慮していくべきではないでしょうか。また、他の消費者も、ヴィーガン・ベジタリアンの揚げ足をとったり、重箱の隅をつつき続けるのではなく、ヴィーガン・ベジの消費者がノン・ヴィーガンの消費者と同じくらい飲食店を利用しやすくなるように、企業の方に声を届けていっていただきたいと思います。
そんなかんじで、日本の大手飲食店は、ヴィーガン・ベジタリアンメニューを増やすとともに、ヴィーガンマーク、ベジタリアンマークを取り入れて、食の多様性を考慮した環境を率先して整えていってほしいなと思います。
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