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ビジネスで必要なスキル 『基本編』


毎日の仕事を進めるにあたり、こんな気持ちをお持ちの方も多いと思います。

「自分は、基本的なビジネスマナーや自社商品・サービスの知識は身につけている。しかし、さらに営業実績を伸ばしたり、キャリアアップしたりするためには、何かもう少し力をつけておきたい…

そこで、特にビジネスシーンで役に立つ、実務を遂行する能力や技術についてのビジネススキルを12個厳選しました。大きくは、「対人スキル」「目標達成スキル」にカテゴリ分けして整理し、その内容をご紹介します。

「対人スキル」を身につけると、コミュニケーションを上手くとれて人間関係が良くなり、その結果、仕事がスムーズに運ぶようになります。

「目標達成スキル」を身につけると、思考が整理され、的確な目標を設定することができ、それをきちんと管理し進めていくことで仕事上のゴールに早く到達できるようになります。

ビジネススキルを身につけるアプローチには、下記3つがあります。

● 得手を伸ばすこと
● 苦手を克服すること
● まだ持っていないスキルを獲得すること

「何でもいいから、ビジネススキルを身に付けておけば、この先役に立つかもしれない」「資格を取っておけば転職に有利かもしれない」というぼんやりした意識ではなく、

「こういう自分になりたいので、このスキルを向上させたい」という意識を持っていると、身につけやすく、高めやすくなると言えます。さらに、そのための努力が長続きします。

ご自身の持つ何の能力を伸ばすか、あるいはまだ不足している何の能力を身につけたらよいか、ピンと来たところから読み進めてください。

1.ビジネススキルとは
2.対人スキル「基本編」
2-1.コミュニケーションスキル
2-2.会話スキル
2-3.質問スキル

次編↓↓↓

3.対人スキル「ビジネス編」
3-1.交渉スキル
3-2.プレゼン(話し方)スキル
3-3.コーチングスキル
3-4.セールス(販売)スキル
4.目標達成・問題解決スキル(実現スキル編)
4-1.ゴール設定(目標設定)スキル
4-2.思考スキル
5.目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)
5-1.目標管理
5-2.タスク管理
5-3.時間管理
まとめ

1< ビジネススキルとは?

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ビジネススキルとは、社会人として仕事を行う上で役に立つ技術、能力をいいます。業界独自の資格や知識ではなく、基本的で汎用なものを指します。

ビジネススキルを身につけることにより、昇格や異動、転職などにより業務内容や立場が変わっても、常に安定した実力を発揮することができます。

※仕事やビジネスでの成果を高め、大きな助けとなるビジネススキルを上記の図にまとめました。専門的な業種においては、他にも必要なスキルはありますが、ここでは、ベースとなるビジネススキルにフォーカスしています。


2< 対人スキル『基本編』

対人スキルのうち「基本編」では、人と接し会話をする場面での、特に基本となるスキルを挙げています。

これらを身につけることで、相手を理解し、自分の言いたいことをうまく伝え、人間関係を潤滑にすることができます。仕事だけでなく、生活のシーンでも役に立つビジネススキルです。

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2ー1<コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルとは、相手の考えを理解し、自分の考えを伝え、互いに分かり合うための能力全般を言います。

このスキルを向上させることで相手との意思疎通がスムーズになり、信頼関係が深まり、その結果営業成績が伸びたり、職場で必要なOJT指導がうまく行ったりするという効果があります。

コミュニケーションスキルには、主に次のような力が重要となります。

① 聞く力
② 理解する力
③ 伝える力

具体的には、下記のようなものです。


① 聞く力

傾聴というスキルで、相手の話をじっくりと聴くことがポイントです。まずは心ゆくまで相手に話してもらう。相手の言い分をすべて聞きます。

例えば後輩から悩みを打ち明けられた場合、「その受け止め方はおかしい」「こうしたほうが良い」などと頭から否定・焦ってアドバイスするのではなく、「なるほど」「それで」「状況はこうなんだね、では気持ちは」というように、相槌を打ちながら、思考や感情を整理しやすいように、話を促していきます。

そうすることで、相手自らが自分の中にある答えを引き出すことができ、話してよかった、と満足してもらえます。

② 理解する力

時には迷走し込み入っている相手の話の中から、事実・受け止め方・それに対する判断をきちんと分けて捉える力です。

例えばA店の売上が伸びない、もっと宣伝費を出してほしいといった話が他部署から来たら、どの商品の売り上げが伸びないのか、その要因は何か、というように聞き出し、まずは詳しく事実や状況を理解していきます。理解するには、冷静に、かつ相手の気持ちに寄り添う姿勢が大切です。

③ 伝える力

相手の知識レベルを考慮した上で、相手に分かりやすく伝える力です。

例えば部内で自分の企画のプレゼンテーションを行うとき、いきなり微に入り細にわたり説明を話し始めるのではなく、まずは概要を一言で伝えます。それから他の担当ラインの人にもわかりやすい言葉遣いで説明するといった配慮を行うと、相手も身を乗り出し話に集中するようになり、その後に充実したディスカッションにつながります。


こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。


相槌、アイコンタクト、メモの手を止める、うなずくなどで「聞いていますよ」とメッセージを送る相手の話を、メモを取りながら聞き、図にまとめてみる
伝える前に、自分で要点を書き出してから話す練習をする
カウンセリングのセミナーに参加する
など


2ー2< 会話スキル


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会話スキルとは、上述のコミュニケーションスキルの伝える力のうち、話を進めていくためのテクニックを言います。

自分の話を一方的に伝えるのではなく、相手と話のキャッチボールをしていくことで、お互いストレスなく、リラックスした雰囲気で会話を進めていくことができます。

会話スキルには、主に次のような力が重要となります。

① つかむ力
② 引き込む力
③ 印象付ける力


具体的には、下記のようなものです。


① つかむ力

相手とうちとけ、相手の心をつかむ力ということができます。 特に初対面の相手の場合、気候や当たり障りのない話題で会話を始めたとしても、一緒に盛り上がれそうな点を見つけて話すことで、緊張や壁をなくすことができ、本論にスムーズに入っていくことができます。

②引き込む力

つかんだ相手の心を離さず、こちらの言いたいことに会話を持っていく力です。 相手が欲しいだろう、困っているだろう、知りたいだろうということを端的に示すことで、「それってどういうことですか」と会話を運びやすくなります。

「本日は人材派遣のご提案に参りました」ではなく、「電話の応対で売上が変わるってご存知でしたか」というように、興味を引きつつ話の流れを作ります。

③ 印象付ける力

去り際に印象を残す力です。 商談の後、「おしゃべりは楽しかったけれど…」で終わるのではなく、話のまとめをし、「では、〇〇のご検討をよろしくお願いいたします」ときちんと宿題を伝えることでその他大勢に埋もれないようにすることが大切です。


2−3< 質問スキル

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質問スキルは、相手の話を聞く際、上手に質問することで相手の言いたいことやこちらの聞きたいことをうまく引き出すためのスキルです。

例えば営業の場面で、「今回は見送らせてください」と言われたら、「そうですか、残念です」と引き下がるのではなく、

「見送りの理由を差し支えなければ教えていただけますか」
「ご希望に添えるように改めて提案させていただきたいのですが、もう少し具体的にこうであればいいけど…といった点を率直にお聞かせいただけませんか」

と、聞いてみます。

質問スキルには、主に下記二つの方法があります。

① オープン・クエスチョン
② クローズド・クエスチョン

具体的には、下記のようなものです。

①オープン・クエスチョン

「~についてどうお考えですか」「いろいろお聞かせください」というように、相手がどのようにも答えられる質問を使い、自由に答えてもらうものです。

②クローズド・クエスチョン

「この商品の特徴にご興味はおありでしょうか」と、YesかNoのどちらかで返答を促す質問です。結論を出したいとき、YES誘導したいときなどに意図的に使うことで、会話を展開させやすくなります。

こうした力を身につける方法として、以下のものがあります。


相手の話に興味を持ち、なぜか、もっと詳しく、と何回も掘り下げていく
●相手の話を受けてからの質問だけではなく、予習してこちらから質問すべき内容をまとめておく
●まめにメモを取り、読み返しながら要点を確認する
など


次編→ 対人スキル『ビジネス編』


3-1.交渉スキル
3-2.プレゼン(話し方)スキル
3-3.コーチングスキル
3-4.セールス(販売)スキル