見出し画像

日本十進分類法とは?図書館の蔵書を分類する方法

こんにちは! デジタルな図書館司書です。
今回は、日本十進分類法について書いていきます。

図書館に行くと、たくさんの本が並んでいますが、どの本をどこに置くかは実は決まっています。
それを決めるために使われるのが「日本十進分類法」です。今回は、日本十進分類法(日本十進分類法、略してNDC)について、具体的な例を交えてわかりやすく説明します。


日本十進分類法(NDC)とは?

日本十進分類法(NDC)は、日本の図書館で使われている本の分類方法の一つで、書籍を内容別に10の大きなカテゴリに分け、さらにその下で細かく分けていくシステムです。各カテゴリは数字で表され、これを元に本が整理されます。

例えば、図書館で本を探す際には、「10」といった番号がラベルに書かれていたりします。この番号がその本がどの分野に属するかを示しています。

10の大カテゴリ

日本十進分類法では、全体で10の大きなカテゴリがあり、それぞれに数字が割り振られています。数字は0から9まであり、カテゴリごとに細かく分かれています。以下に、代表的なカテゴリとその特徴を紹介します。

  1. 0番:総記(図書館学、書誌学、情報学など)

    • このカテゴリには、図書館や情報に関する本、コンピュータやインターネットに関連する書籍が分類されます。

    • 具体例:

      • 「図書館学入門」(資料管理や図書館運営について学ぶ本)

      • 「情報の取り扱いと活用法」

  2. 1番:哲学(倫理学、心理学)

    • 哲学や倫理学、心理学に関する書籍が集まるカテゴリです。

    • 具体例:

      • 「存在論の考察」(哲学的なテーマについて解説する本)

      • 「心理学入門」(人間の心について学ぶ本)

  3. 2番:歴史(日本史、世界史)

    • 歴史に関する書籍が集まるカテゴリです。日本史や世界史、古代・近代など、さまざまな時代の歴史に関する書籍が分類されます。

    • 具体例:

      • 「日本の近代史」(日本の近代の歴史に関する本)

      • 「世界の歴史(古代)」

  4. 3番:社会科学(政治学、経済学、法学)

    • 社会についての学問、政治や経済、法律に関する本が分類されます。

    • 具体例:

      • 「現代経済学」(経済学の理論や実践について)

      • 「日本の政治と法律」(日本の政治制度や法律に関する書籍)

  5. 4番:自然科学(物理学、化学、生物学)

    • 自然界に関する学問、物理学、化学、地学、生物学などの書籍が分類されます。

    • 具体例:

      • 「物理学の基礎」(物理の基礎理論について解説する本)

      • 「生物学の歴史」(生物学の発展とその重要性に関する本)

  6. 5番:技術(工学、建築、デザイン)

    • 技術や工学、建築、デザインなどに関する書籍です。

    • 具体例:

      • 「建築学入門」(建築に関する基本的な知識を学ぶ本)

      • 「機械工学の基礎」(機械工学についての理論と実践)

  7. 6番:産業(農業、商業、サービス業)

    • 農業、商業、産業全般に関連する書籍がこのカテゴリに分類されます。

    • 具体例:

      • 「農業経済学」(農業と経済の関係について)

      • 「商業革命と現代社会」(商業の歴史とその影響に関する本)

  8. 7番:芸術(音楽、絵画、映画)

    • 音楽や美術、映画、演劇など、芸術に関する書籍が集まるカテゴリです。

    • 具体例:

      • 「クラシック音楽の歴史」(クラシック音楽の発展と代表的な作曲家について)

      • 「映画史」(映画の発展と名作映画について)

  9. 8番:言語(日本語、外国語、言語学)

    • 日本語や外国語、言語学に関する書籍が分類されます。

    • 具体例:

      • 「日本語の構造」(日本語の文法や言語構造について)

      • 「英語の学び方」(英語の学習法について解説する本)

  10. 9番:文学(小説、詩、評論)

    • 小説や詩、エッセイ、評論など、文学に関する書籍が分類されます。

    • 具体例:

      • 「村上春樹の世界」(村上春樹の作品やその背景についての本)

      • 「現代詩とその特徴」(現代の詩について分析した本)

日本十進分類法の特徴

  • 直感的な分類: 各カテゴリは、学問やジャンルごとに論理的に分類されているので、直感的に「この本はこのカテゴリかな?」と思えるようになります。

  • 番号で管理: 各本に割り振られた番号(分類記号)を元に、本を並べるので、図書館内で本を探す際もその番号を頼りに探すことができます。

  • 細かい分類: 10の大カテゴリの下にさらに細かく分類されており、特定のテーマやジャンルについての本を正確に見つけることができます。

例えば、哲学の本でも「1.1:倫理学」や「1.2:心理学」など、さらに細かく分類されています。これにより、同じテーマの本を一つの場所にまとめて管理でき、探しやすくなります。


まとめ

電子書籍を図書館で借りることもできます。読書ライフを充実させよう!

日本十進分類法(NDC)は、図書館で本を効果的に分類し、管理するためのシステムです。
全体で10の大カテゴリに分けられ、それぞれの番号が本の内容に基づいて決められています。これにより、図書館の本を効率的に探し、利用することができます。次回図書館に行った際には、番号やラベルを参考にして、興味のある本を探してみてください!



いいなと思ったら応援しよう!