絶、絶、絶はたやすくない　安易に束ねないで

図書館に行く時
金木犀の香りがした。
ジャケットを着ないとしんどい
そんな肌寒さを実感し始めた時に生まれる秋の香りだ。

ノーベル文学賞が決まった。
何故か、夢が持てた。
純粋に喜べる、公平な選考を感じたんだと思う。
ハン・ガン　韓国の作家。

韓国には底知れない悲しみが流れていると思う。
容赦のない　貧困と侵略からくる悲しみ。
それをしっかり表現できる人なんだな。

以前、韓国映画「嘆きのピエタ」を見たことがある。
恨み、憎しみの次元が段違いに怖かった。
それから韓国の映画は見ていない。

昨日、初めて　ハン・ガンの本を読んだ。
スキな文体。無駄がないと思った。
余分なものを削っても削ってもこんなに言葉が溢れるのか。。

そして、ノーベル平和賞が
日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）に与えられた。
先月、広島を訪れ、
被曝体験者の伝承者の講話を聞きながら
ただそれだけの繋がりしかない私でもこんなに嬉しいのに
当事者の皆さんの嬉しさはいかほどか。と思う。

何もかもたやすくない。

ところで机の上の72候のカレンダーを眺め、
来年のカレンダーはどうする？と思う。
日めくりが欲しいのだ。

1,000　places to see before you die
（死ぬまでに見たい1000の場所）の日めくりが大好きで
英語で書かれた数々の言葉を調べたりした。

来年のは？と探せば
目が飛び出しそうに👁️高くなってる。
買えないわ。

365日日めくりシリーズにざっと目を通すと
世界も日本も風景やお花が
「絶景」と言う言葉で表わされていた。

美しい場所、ものを　ただ「絶景」で表現できる？
そんなにたやすいもの？
「絶景」のキーワードがないと売れない？

感じ方は自由だ。
ただ、黙って自分の感性で選ぶ
そんな柔らかな余地、選択肢を残してほしい。

「絶」は
この上なく、とか　最上級の表現で
私にとって　特別だ。

例えば「絶品」～この言葉は料理の紹介サイトで
よく見かけるが

深い深い底を知ってこその最上級の美味しさ。
そんな「絶品」であってほしい。

風景を「絶景」で安易に束ねないでって思った
今年のカレンダー。