わたしらしく、心地よく、インナーセンスオブワンダーという生き方。
マインドフルネス辞めました
この数年ずっと、「マインドフルネス」という言葉を軸にクラスや執筆などの活動をさせていただきましたが、このたびマインドフルネスという言葉を使うことをやめました。
noteの名前も仏教学者のマインドフルネス→仏教学者のインナーセンスオブワンダーになりました!
お伝えしていく内容は以前と変わりませんが、自分の言葉でもっとギュッとエッセンスが凝縮されることと思います。今後ともよろしくお願いします。
はじめに、マインドフルネスとは
最近ではマインドフルネスという言葉を知らない人はいないと思います。もともとは、パーリー語の「サティ」という言葉を翻訳したのが始まりです。
英語に直訳できるような言葉がなかったため、パーリー語翻訳の父であるラス・デイヴィスが「気づきを意味するアウェアネスだとなんか足りない」という思いから作った造語がマインドフルネスです。
だからマインドフルネスという言葉も、もともと英語にはなかった表現です。
「マインドフルネス」と検索すると、
「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」(ウィキべディアより)
と定義されています。
間違ってはいないのですが、「サティ」の対訳としてはなんか足りない。「ただ観る」ことは目的ではなくて、手段なのでマインドフルネスの定義としてはやっぱりなんか足りないわけです。
マインドフルネスはオワコン?
従来のマインドフルネスの定義は
「瞬間瞬間に起こる意識の作用を認知することで、意識活動の再生と発展に加担しない状態」
を指します。マインドをフルで把握しているから、マインドフルといったらわかりやすいでしょうか。
マインドフルの状態(マインドフルネス)をどんどんどん積み上げていくと、意識の再生回数が落ちて自我がオワコンになるという仕組みです。
とは言っても、現代の広義でのマインドフルネスは、心を整えることが目的とされているので、意識の全認知が目的だとやりすぎ感があるし、そもそも自分をオワコンにするのはちょっと…というのが世の中の正直な気持ちだと思います。
なのでマインドフルネスに対する「なんか足りない」という気持ちは、仏教研究者であれば誰もが抱えているジレンマです。
ブッダはそれを水が漏れる水瓶と呼んだ
オワコンにはなりたくない、むしろさらなる発展を遂げたいと誰もが切実に願っている世の中です。そこでオワコンを推すのは難儀です。
経典の中でもブッダは、「ひび割れがあって漏れる水瓶に、水を入れるなとは言わないが、率先して入れなくてもいいんじゃない?」と言っています。(サムユッタ・ニカヤ42.7)
マインドフルネスという言葉は、水が漏れて目減りしてしまった大きな水瓶のようなもの。水があんまり入ってないからなんか足りないと感じてしまうのです。
そしてわたしは小さな水瓶を作ることにした。
実はわたし個人にとって、もともとブッダが使っていた水瓶のサイズだと大きすぎて扱いにくい、ということもありました。
そこで、もうマインドフルネスというひびの入った大きな水瓶を無理して使うことをやめて、自分のサイズに合った水瓶を作ろうと思ったのです。
そうしてインナーセンスオブワンダーという言葉が出てきました。サイズも自分にぴったりの水瓶の誕生です。
さいごにインナーセンスオブワンダーとは
インナーセンスオブワンダーはシンプルな瞑想プログラムです。
仏教心理学をベースとした瞑想と自己分析で、潜在的にある強さ・豊かさ・智慧の三つを呼び覚ましていくメソッドです。
わたしが多文化の中で得た自由な価値観と、専門としている仏教の智慧を集約して、咀嚼しやすいシンプルなプログラムとして構築しました。誰にでもできるプラクティスです。
もともとセンスオブワンダーとは、
自然など、一定の対象に触れることで受けるある種の不思議な感動、または不思議な心理的感覚を表現する概念であり、それを言い表すための言葉(ウィキペディア)
という意味です。
外側の何かにインスパイアされて起こるのがセンスオブワンダーですが、サティの場合は自分の内側でダルマ(自然の法)に触れる瞬間です。だから「インナー」がついています。
マインドフルネスでは「ジャッジせずに」とか「ありのままに」とよく言われますが、本来のサティは顕在的に「ジャッジしない」と決めるものではありません。潜在的にある条件づけのない状態が自然に顔を出すものです。
インナーセンスオブワンダー無料プログラムを8月22日(日)noteマルシェにて受講できます
8月22日(日)に開催されるnoteマルシェ(オンラインイベント)にて、「インナーセンスオブワンダー無料プログラム」の実演で参加いたします。
この記事のタイトルで使っている写真は、当日使うスライドのスクリーンショットです。
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