2024年おすすめ本②
「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー 亀山訳
読むのに2週間要したが、読んで良かった!と心から思える本。
光文社古典新訳だけあって、思いのほか読みやすかった。
読書ノートを振り返ると11ページ分になっていて驚き。
この本に関しては、
ぜひ読んでみてほしい、以上!としか言いようがない。
哲学的に考えると、どこまでも難しくなる物語だが、「父を殺したのは誰か?」という大きな謎があるので、つい先が気になってしまう。
登場人物も主役はもちろん、脇役に至るまで皆生き生きとしているのが印象的だ。
物語の冒頭で「第一の小説」、「第二の小説」があり、後者が本題なのだと書かれている。
つまり作者にとってはこの傑作「カラマーゾフの兄弟」は「第二の小説」の序章という位置付けで書かれた可能性がある。
ドストエフスキーさん、なんでもっと長生きして続きを書いてくれなかったんだ、と恨みがましく思う。
ともあれ、実際に読んでみて、今まで生きてきた中で築いてきた価値観がひっくり返されるようなインパクトがある作品だった。
また何年かしたら、他の出版社から出ているものも読んでみたい。