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ベーカリースキャンの考察 +
これが稼働している〔導入店〕を見たことはありますか?いわゆる【焼き立てパン】をのせたトレイを所定の場所に置くと精算できるシステム。
『グッドデザイン賞』を獲得した商品ですし、受賞根拠となった「詳細の説明」や、メーカーの『開発秘話』を拝見するに、大変感心する思考が盛り込まれているので、発想脳が刺激されます🌟
⇒本稿の前半は技術品の紹介~「要件」「効用」「副産物」等の考察、という感じになります。総括としては「技術の紹介」が主旨ではありませんので、製品自体に興味が無い方は後半までジャンプしてください🙏
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AIの進化により先細っていく”人手による労働”は、身近なところにも迫ってきているようです。⇒「考える」はますます大切になってきます。このページの題材で鍛錬しましょう(*^^)v
さて、改めて…
技術の進歩により、パン屋さん🍞の業務の一部分に大きな変革をもたらし得るアイテムです。
今回はその先の、【レジ業務が簡素化・自動化・高速化することによってもたらされる副次的な効果/元来思い悩んでいた問題の解決を含む】について考えてみたいと思います。
ただ単に「早い!」「正確!」という評価だけではなく、あと一段・二段深いところまで洞察してみてください☝
これの主な要件について、どのような点が挙げられますでしょうか
◆スピードアップ=(レジ待ちが解消され)売上アップに直結
◆商品判別結果(パンの種類)はお客様側のモニターにも表示されるので「誤りが無い」ことが確認できて安心感を提供
あらゆる要件が絡み合うとは思いますが、一般的に『パンは種類が多い方が売れる!』『パンは(陳列時に個別の)包装をしない方が売れる!』と言われることが多いようです。
ともすれば、
◆レジ担当の商品判別力や価格暗記力に左右されることなく、(製造能力さえ備わっていれば)バラエティ豊かな品揃えにできる
◆裸のままで陳列トレイに置くのではなく個別包装にしてしまうメリット(理由)の一つは「バーコードや値札のシールを貼れる」から。その場合の”やむなく”の動機が解消され、バラのままで置ける
※個別包装する手間がかかりますし、焼き上がった後、しばらくおかないとできません
上記の一部はメーカーのweb site上にても言及されています📖
製品URL:
http://www.bakeryscan.com/
http://www.g-mark.org/award/describe/42788
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いくら熟練のプロでも、焼き色や形状に多少の差がでます。認識システムが「充分な”確信”が無くて迷った場合」には、操作している人の「目視によって決定する」という”枝葉”動線も仕込まれているようです。その際の”答え”がデータベースに蓄積され、精度が増していく、という仕様です。
そうなれば、言わば「逆の発想」でこういうのはどうでしょう🤔
◆初期の頃は特に、『自動判別』の精度が高いとはすなわち「規格通りのパンが作れている」とも言えそうなので、それを目指しての【製造スキル向上】にも役立てられる?
レジ打ちが自動だからといって商品知識が不要だというわけではない。
◆モニター内のパンの写真には名称が表示されるので、新入りの店員が効率的により短期間で覚えられる
そして、当方が日頃から重要視している「業務合理化がもたらす”隠れた副産物”」。
◆業務にゆとり=より安定・充実した接客ができ、サービス向上
+++ 他にも何か思い当たる要素は無いですか? 皆さんも考えてみて下さい🙋
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そしてさらに少し異なる角度から。
《一般論へと拡張思考》
誤って認識しがちなことは、このような新しいツールや技術を目の当たりにした際、事業者が「うちのところでも効果あるはず。とにかくまず導入(入手)してから考えよう」と、神話を信じて”形”ありきで走ってしまうことです。
業務の合理性追究とはそういうことではありません。
まず現状の分析と問題点の洗い出しを「身内に特有の事象」であるとの想定のもので行ない、真似ごとをするわけではなく、それに合った二番煎じではない対応策を考え、生み出していくことです。その段でマッチするアイテムなら導入、に至ります☝
この『評価ポイントのズレ』によって空回りするのは典型例です。成功事例の”横展開”はいつも考えておいた方がよいですが、概して「そうは問屋が卸さない」と心得ておきたいものです。
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《まとめ》
本稿の前半では、〔表面上には現れにくい効用〕を探す姿勢をもちましょう!というお話でした。副次的要素を見い出すチカラは有効です。その着眼での題材提示でした✍
続いて、その他の仕事現場など、業務全般においてしばしば見受けられる【目新しい技術の導入】に躍起になってみるのはよいけれど、本質を外すと空回りしますよ☝という警鐘へと展開しました。
そして、やはり… な懸念。
”休眠”していませんか?
〔気が向いた際〕や〔一部の条件下のみ利用〕等、「あっても充分には稼働していない」状態では?
概して工場内やバックヤードでの稼働であるために部外者には見えない類については従業員にしか見ることができませんが、オープンになっている機器の場合など、最先端のシステムが導入されているようにも見えるが、実状は・・・が意外と少なくないかもしれないので、発見と観察をしてみてください(p_-)
その結果、「これでよいのか…😞」という老婆心抱いてしまうかも。”もてはやされ”度合いの割には実際の現場では…という雰囲気に。
そのようなシナリオが、往々にして「伏せられている」というのが、当方の懸念ポイント・本記事の主旨、なのです😂
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