ホームのアナウンスのデザイン - ◯◯までお下がりください
鉄道駅にて。電車が到着前にそれを待つ乗客に対する注意喚起の放送📢がありますが、単純にその内容に従うとして、
どこまで下がればよいのでしょうか?
あるいは、
どこまで下がるようにと促すべきなのでしょうか?
--- 以前見掛けたニュース記事では、やや深い洞察が見られたものの、結局は”相変わらず”な後味の悪いものでした😝
まず、皆さんにとって馴染みがあるのはどのようなセリフでしょうか?
『白線の内側まで…』『黄色い点字タイルの内側まで…』。
どうやら従来の前者から後者へと見直されていく傾向にあるようです。
その着眼点は、「目の不自由な方にとっても分かりやすいように」。確かに〔色〕で伝えられたところで…と思いますよね?その通りだとは思います。
でもこの事案。”そもそも”系の違和感を持つ方はおられませんか?
上述したように順次切り替えて向かおうとしている先の【考えてみるとおかしな点】があって気になります🙄
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〔点字ブロック〕のファンクションは何でしょうか?
上述したように【立ち位置のサイン】としても有効にはなり得ますが、メインは【通行路/道しるべ】ですよね?
念の為の確認をしつつ、現場を思い浮かべてみるとどうでしょう。
〔白線〕と〔点字タイル〕が併用されている所では、電車に近い順でそれらが敷設されている、ということは、〔白線〕を基点に並ぶと自ずと〔点字タイル〕を塞ぐことになりますね。そして、そのことに気付いた後(?)の対応策として、もしそれらの内外の順序を逆にしてみたらどうなるでしょう?
【乗客が〔白線〕よりも内側=安全な位置に収まって、それの外側の”より危険な領域”を目の不自由な人に歩かせる】ということを仕向けていることに他なりません。
※この状態は、前述の『(より外側に施された〔白線〕の存在を無視した上での)黄色い点字タイルの内側まで…』の表現/運用に変えた場合においても同様にもたらされます。
もしかすると、「立ち位置」としてのリミットと「通行路」としての許容とを区別しようとの発想も含まれているのかもしれませんが、【何/誰を最も外側に導こうとしているのか】の観点からはこれも問題です。
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もう何年も前からです。『黄色い…』との言い回しを耳にするようになった以降、列車にほど近い【危険地帯のボーダーライン】を示す用語として、目の不自由な人がその上を歩く基本的ポジションを”使って”しまう発想に違和感を抱いています。
おそらく多くの人は前述のメディア稿に触れ「なるほど!色で伝えても分からないのだからだめだよね~」止まりとなってしまうのだと推測しますが、安全確保という至上命題を本質的に考えようものなら、”色”がどうのこうのではないのでは?という風に思ってしまうのです…
と、控えめな言い方をする”今回の”理由は、どうやら専門機関の要望論点が「色」になっているようでして…本稿の主旨である「その先の言及」は、当方の独りよがりなのかもしれません😓
貴方には、どのような「気付き」がもたらされましたでしょうか?
《他方の優れた施工例》
上述からの流れでいくとベターな施し/私たち乗客の心得としてはこの要件が掴める実例現場の紹介をします。
本質的安全を追究できているデザイン例
ここは阪神電鉄・神戸三宮駅です。地下になります。
注目ポイントにはもうお気付きですね?😁
【通路】が明示されています。皆にとっての安全を追究した先とはこういうことだと思います。
「安全確保のためにはホームドア設置を!」と訴えるような態度は当方にはありません。この現場で促されている通りの振る舞いを、利用者である私たちが心得ておけばよいことなのだ、とつくづく感じます💡
『乗車位置』に詰めて並ばずに(Social Distanceを無視するというわけではなくて)ホームを狭くするような振る舞い(下の写真のような例)が、意図せずに”間接的に”危険をもたらしている、という点を意識しておきたいものです。
※詳細の考察についてご興味持たれた方は👇の過去記事もご覧下さいませ
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