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くらしのともしび

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病にあかりを灯すこと
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2024年10月の記事一覧

ひとの旅の道のり

ひとの旅の道のり

からだを脱いで
たましいの光で
地につもる雪を
まばゆく照らし

ひととき受ける
病のくるしみは
天に生れかわる
ための通りみち

あなたにつづき
わたしの時まで
徐に明かされる
ひとのたどる旅

地の暗がりにも
仄かにただよう
ひとすじの光を
のこせるように

いのちにやすらう

いのちにやすらう

わたしが動けないときにも

たましいの成長はやまない

とまったからだを糧にして

あらたな学びに入るだろう

わたしが時間の中にいても

たましいは捉われないから

すべて在るままをゆるして

いのちのはたらきに休らう

***

そこに留まり時間をかけて
癒やされること—成長とは
時にそのように見えるもの

(わたしの訳)

🕊

すべて救いのため

すべて救いのため

いたみやくるしみが

わたしたちを煩わせ

暗やみにおちいらせ

光を忘れさせるとき

気づかれずにあった

わたしたちの心の奥

見えぬものが癒され

なぐさめられるよう

再び光かがやくよう

全てが救いのために

わたしたちを訪れる

ことを思い出したい

🕊

ゆずりあう暮らし

ゆずりあう暮らし

はじめのころは病気と
体をゆずりあっていて

いつしかそこにお薬の
副作用もなかまに入り

やがて体だけではなく
こころも含まれました



この暮らしにも慣れて
今あらためて祈るのは

わたしと病気とお薬の
三人でゆずりあいつつ

わたしの体とこころを
共に生きられるように

***

\発症したころのお祈り/

いたみを浄化する

いたみを浄化する

わたしはこの
痛みをつつんで
ひととき溶けあう

ありがとうの
こころを伝えて
記憶を癒やしたら

光をまとわせ
空へ解きはなつ
明けわたすように

痛みの記憶が
わたしを通して
浄められるように

***

祈りは対話
私たちは愛し
神さまに愛され

どこへ行っても
私たちは導かれる
心に住まう神さまに

祈りに満たされつつ
私たちの捧げるものは
神さまの恵みに開かれる

(わたしの自由訳)

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一歩ずつ導かれて

一歩ずつ導かれて

すすんでゆく病をかかえて
はたらきつづけるわたしに
示されたみ言葉はいましめ

人の命は財産によって
どうすることもできない
(ルカによる福音書 12:15)

それでもしごとをやめたら
暮らせなくなるおそれから
止まりかたを知らなかった



からだを病にむしばまれて
しごとをはなれたわたしに
示されたみ言葉はいざない

私のところへ来て飲みなさい
その人から生きた水が流れ出る
(ヨハネによる

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すべて祝福になる

すべて祝福になる

身体障害がみとめられたときに
からだには制限がついていても

こころにすみついていた障害が
しずかに取りはらわれていった



わたしができないとおもうこと
それはあたまの中のつくりもの

からだにまといついた不自由が
こころを自由へとひらいていく



進行性の難病はかわることなく
わたしのいのちを削っていても

おおきないのちは減ることなく
かがやきを解きはなっていった



うしなった

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