「社内唯一のデザイナーとして」【#好きな形で働くvol.3 横山卓】
株式会社JobRainbowは、テクノロジーとD&Iの確かな知識で、不公平な社会構造の変革に取り組むソーシャルベンチャーです。社会変革に挑むJobRainbowは、どんな会社で、どんなメンバーが働いているのか。これまで伝えきれなかったJobRainbowの社内の様子や社員の魅力をお届けします!
第3回目に登場してもらうのは、JobRainbow デザイナー 横山卓。
唯一のデザイナーとしてJobRainbowを支えるすぐるさん。15年以上培ったキャリアを活かした働き方やデザインの視点からD&I推進での工夫について聞くことができました。
社内で唯一のデザイナー
ー仕事内容について教えてください
横山卓:JobRainbowではデザイナーをやっています。
社内の名刺やパンフレット、私たちが運営する求人サイト「ジョブレインボー」など、JobRainbowに関わる様々なものをデザインしています
ーJobRainbowのデザイナーになったきっかけを教えてください
横山卓:デザインの仕事を始めてから、かれこれ15年ほど経ちます。
前職を辞めようと思っていたタイミングで、JobRainbowの代表(星賢人)と出会い、彼の想いやビジョンに心打たれ転職を決意しました。
LGBTQ+をはじめとした社会課題にビジネスとして取り組み、辛かった経験をバネに社会を変えるという彼の姿勢に感心しました。また、インハウスデザイナー(=外部に委託せず、自社で制作すること)として自分を試してみたいというのもきっかけでした。
ーデザインというとグラフィックデザインやWEBデザイン、UI/UXデザインなど多くの種類があると思うんですが、JobRainbowではどういった種類のデザインを担当していますか?
横山卓:WEBデザインやグラフィックデザイン、動画編集など多岐に渡ります。
まず経歴で言いますと、美術系の大学を卒業後、金沢の制作会社と縁があり、ほぼ未経験だったにも関わらずWEBやグラフィック、動画・写真撮影、さらにWEBマガジン用の取材や執筆など、幅広く経験しました。その後は、投資家向けコンテンツに特化した会社や、大手企業をクライアントに持つ東京の制作会社などで勤め、さらにデザインの幅を広げました。 これらの実務経験を元に、JobRainbowでは多岐に渡る制作物を任せてもらっています。 基幹である求人サイト「ジョブレインボー」のUIをはじめ、各プロジェクトで生まれたサービスやその広報など、社内を横断して様々なものを手がけています。最近では、「LGBTQ+当事者の課題やニーズ等により知識のあるJobRainbowの視点で、社内啓発用ハンドブックを作成してほしい」など、お客様からの依頼も多くなってきました。
WEBも印刷物もマルチに制作できる、というのは私の強みですね。
ーなるほど。多くの実務経験から多岐に渡るデザインを1人で担当しているのですね。JobRainbowではデザイナーはすぐるさん1人ですが、大変ではないのですか?
横山卓:そうですね。
アイデアが浮かばないというのは、デザイナーあるあるだと思いますが… さらに1人の部署ならではの大変さもあります。複数のプロジェクトが同時進行するときは制作物が一点集中するので、スケジューリングが大変ですし、チームごとにプロジェクトの進行・管理方法が違うこともあるので、ハンドリングは力量が問われます。
ですが、1人の部署はとても面白いです。
1つの会社・サービスにより深く携わることができる、インハウスデザイナーとしての働き方に憧れがあったので、大変さより楽しさが勝りますね。
デザインに関する責任を持ち、采配する権利があるというのは、やりがいも大きく、自分が思い描いたものが形になる喜びはありますが、常に「自分が手がけたもの=JobRainbowからのメッセージ」になることを今後も心がけていきたいと思います。
自分らしく仕事のできる環境
ーJobRainbowの働き方についてはどうですか?
横山卓:社内の働き方はとてもフレキシブルです。仕事の内容にもよりますが、自分の好きな時間に働くようにさせていただいてます。
私はどちらかというと朝が早いタイプなので、朝早めの時間から働き、仕事に差し支えなければ夕方早めに退勤して自分の時間を楽しむなど、ワーク・ライフ・バランスに気をつけています。最近はワーケーションも取り入れるなど、とてもフレキシブルに働けています。
ーJobRainbowで働く上での心理的安全性について教えてください。
横山卓:心理的安全性は高いと思っています。
例えば私は、仕事中は静かに集中したいタイプなのですが、それを他のメンバーが理解してくれているなど多様な働き方を含め、各自の特性を認め合いエンパワーメントしている環境だなと感じています。メンバー同士、年齢や職種などに関わらずフラットに議論できるのも、元々心理的安全性が高い環境があるからではないでしょうか。
すぐるさんにとってJobRainbowとはどんな会社ですか?
横山卓:「差異を彩に」を体現している集団ですかね。
「差異を彩に」というJobRainbowのビジョンを、私たちがすでに体現しています。 多様で個性的なメンバーばかりで、バックグラウンドや考え方、価値観もみんな違うので、刺激や学びになります。
どんどん新しいことにチャレンジしてみようという雰囲気もありますね。最近も、1人のインターンメンバーが主体となって、「フルイドアート」(=液体の絵の具の流動性(fluid)が描き出した芸術(art))というのを作ろうという会がありました。
選ぶ絵の具の色や量で、人それぞれ全く違う印象の模様ができ、その時にしか作れない作品が出来上がるのがとても面白かったです。作品自体がまさにフルイド(流動的)なところが魅力でした。
「常に疑問を持つこと」の重要性
ーデザイナーという視点からD&I推進をしていくうえで配慮した点についてお聞きします。JobRainbowが考えるD&Iの5つの項目(障害・育児/介護・ジェンダー・LGBT・多文化共生)の中で意識されていることや気にされていることはありますか?
横山卓:デザインに対して常に疑問を持つことですね。
制作するデザインに対して疑問を持つことは、常に意識しています。
意図や意味があるデザインは価値があると考えます。まずは常識を疑うことですね。例えば色を決める時に「緑=環境・エコ」や「レインボーカラー=LGBTQ+」という、何となく当たり前と思ってきたものが本当に相応しいのか、認知バイアスではないだろうか、他の表現はないのだろうかということを思案するようにしています。誰のための、何を目的としたデザインなのかを紐解き「これでいいのか?」と自分自答することで、より良いものができると思っています。
ーこれらを意識したきっかけなどありますか?
横山卓:スライド資料はダークモードにしないと読めない、という方がいると知ったことがきっかけです。
研修のスライドの制作時に、インターンメンバーから「自分の特性で、真っ白な明るい背景は印象が強くストレスで、ダークモードにしないと読めない」と教えてもらい驚いたと同時に、デザインに疑問を持つことを意識をするきっかけに繋がりました。
自分自身が学び続ける
ーD&I推進に対してすぐるさんご自身が考えていることがあれば教えてください。
横山卓:デザインを通じてD&I推進には何ができるかを考え、学び続けたいです。私が子どもの頃は、LGBTQ+という言葉もまだ知られていませんでしたが、社会の変化のスピードは早く、今や企業にとってD&I推進は必須項目でもあります。 まだまだ地方では取組みが進んでいないのも現実ですが、一人ひとりが自分ごととして考えられるようになるといいなと思います。 デザイナーとしては、先ほど述べたように常に疑問を抱いて、新しい技術だけでなく、知識についても学び、アップデートし続けていきたいと思います。
ーデザイナーの視点からD&I推進を成長させていくのですね。本日はありがとうございました。
編集部あとがき
すぐるさんは仕事がとても丁寧で、信頼のできるJobRainbowのデザイナーです。1人で社内の制作物から受託案件、写真撮影、クリエイティブ業務全般を全て担当しているとは思えないほどのクオリティで、いつも尊敬しています!また、誰にでも優しく接し、社内をパッと明るく穏やかにしてくれるJobRainbowの唯一無二の存在です。これからもクリエイティブの視点から、D&Iを成長させていってほしいです。
文:yuri ・miho
写真:mizuki ・suguru