⑧転職失敗。売り手市場で転職時代と言われてますがやはり転職は博打。私の実体験をお話します。八章目(第一部最終章)

八章目(第一部:最終章)となります。大詰めです。
初めて読みに来ていただいた方は大変お手数をおかけしますが、この前の一章目~七章目をお楽しみに頂いてから、本章を読み進めていただけますと幸いです。小説風に営業ストーリーを描いてます。また別で有料記事になりますが転職失敗についての本編記事もありますので、良ければご購入頂きお読み頂けましたら幸甚です。

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商談の次の日、朝早くにご主人から電話がかかってきた。

ご主人「もしもし、もぺもぺさんですか?」

ワイ「はいそうです。〇〇(株)のもぺもぺです。お電話いただきましてありがとうございます。」

ご主人「検討させていただきました結果、契約したいと思って電話をさせていただきました。今後の手続きについて教えてください。」

ワイ「エッ!!!!?(マジかよ!!?)本当ですか!?ありがとうございます!!!」


ご主人「はい。」

ワイ「ありがとうございます!!!では今後についてのまたこちらから折り返し連絡をさせていただいて、資料や書類お持ちさせていただきます。申し訳ございませんが、少々お待ちください!」

ご主人「はい、よろしくお願いいたします。」

電話を切った後、とにかくうれしい気持ちだったのだが、同時にしばらく放心状態だった。というのも起きていることが現実なのか夢なのか分からず、取り急ぎその一週間足らずのうちに起きたことを振り返っていたのだ。


訪問販売をして一週間ぐらいしか経過していないのだが、短い間にモミヤマ氏の同行営業で色々教えてもらって、資料から営業トーク、クロージング、色々なところを見て吸収できたが、やっぱりこの契約はモミヤマ氏の力が大きいだろう。大きいというかモミヤマ氏がいなかったら達成できなかったことであろう。

とにかくモミヤマ氏に早速電話をし、成約できた旨報告をした。

モミヤマ氏「ほんまか!!!!?すごいな~~~~!!良かったやーん、もぺもぺさん。ほな気が変わらんうちに早う手続き進めときな。」


ワイ「ありがとうございます!」

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その後、実は何も上司や先輩からは何も教えてもらっていなかったので、その後の細かい具体的な業務は分からないまま、色々な失敗もあったが社内や社外に業務で不明な点はしっかり確認に確認を重ね、そのお客さんのところとは無事契約・工事も終わり、初めての訪問販売で売上と利益を稼ぐことができたのだ。

その後も、モミヤマ氏とは1か月~1か月半程度だったと思うが、継続訪問販売で同行してもらってノウハウを学び、営業マンとして大きく成長できたきっかけになったのである。だんだんとモミヤマ氏からの期待と要求が大きくなってきて、怒鳴られたりしたこともたくさんあった。が、それは全部勉強になったし、今でも活かせていることがたくさんある。当時、この一社目の社内の先輩や上司からはほとんど何も教えてもらうことができなかったが、取引先なのに本当に懇切丁寧に教えてくれたこのモミヤマ氏との出会い、彼との営業活動は今でも脳裏に焼き付いており、鮮明に覚えているし、心から感謝している。実際にモミヤマ氏が同行してくれた間も、そこから独り立ちして継続して営業活動をしてからも、契約できたお客さんを少ないながらも着実に積み重ねることができて、それが二社目への転職へつながったのである。


とはいえ、いまだに思うのですが、一章からこの八章まで実際の私の成功体験を書いたのですが、当たり前っちゃ当たり前ですが、訪問販売はそんなに簡単ではありませんし、めちゃくちゃ難しいです。100件回って2-3軒商談アポを取ることができたらそれだけで正直物凄いです。更にそのうち契約が1軒でも出来れば大大大御の字ですね。確率から言えば、毎週平日に3日間で200~300件程度回っておいて、土日にそのブラッシュアップをして、その次の土日に商談を最低2~3件目標、成約1軒、これが異常に難しいです。モミヤマ氏は平然とそのペース以上の土日に必ず3~4軒商談で2軒成約(でないと一億にいかない)を積み立ててたみたいですが、そのレベルには最後まで結局追いつくことはできませんでした。そもそもアポイントもですが約束していたのに居留守使われたり、やっぱり気が変わったと断られたり、無事に商談まで行っても、その後返事が一切無くなったり、訪問してもインターホンに出てくれなくなったり、そもそも契約したいと言っていたのに突然止める!とかほかの販売店と契約したい!とかもあったり。
噓偽りなく心折られる瞬間や時期、辞めたいと思うときは何度もありました。

モミヤマ氏の言う通り、大体は商談の時に返事をもらえるか、遅くても商談から3日以内には返事がもらえることが多かったですね。これは経験を積み重ねていくと、このお客さんはダメかな?とかいけるかな?とかは商談中にも何となくわかるようになりました。後結構、これが良い経験になったなぁと思うのは、価格ばかりに異様に執着するお客さんって無茶苦茶面倒くさい人が多かった印象です。ダメなら他の販売店を当たればいいのでしょうが、そういうお客さんってなぜか高い!値引きしろ!とは言ってくるのですが、(しかも希望の値引き額は大体の場合、利益というのを知らないのかな?という値引き額を言ってくる)でもなぜだか断ってはこない。売り上げや成約件数が少ない月はそういうお客にも対応して、無理やり成約することも大事なのですが、仕事に支障が出たり、精神的なところ、効率を考えるのであれば、出来たら線引きして断った方が良かったなぁと今でも思いますね。これはモミヤマ氏も経験があるようで、「少し値引いてもそれでも価格に異常にうるさい客は面倒くさい人が多い!」と言っていたのを今でも覚えています。確かに今、記憶を思い返しても、価格でうるさかったお客というのは後々クレーマーに化けることが非常に多かったですし、これはBtoBのビジネスをしていても、なんだかうっすら通じるもの、共通で感じるところが多いですね。


最後にですが、6年ほど在籍していたこの1社目は、そのあと、訪問販売も同時並行で継続して行っていたのですが、少しずつとはいえ経験や実績がついたので、4年目ぐらいからモミヤマ氏のメーカーから色々と案件の紹介をもらうことができました。最終的には法人向けに大型の案件も提案できるようになったのです。経験・知識を積んでいくにつれて、訪問販売で使用していたモミヤマ氏の資料も何回も自分のものにするにはどうしたらいいか?をしっかり考えたり、商談回数をますごとに更に成約率を上げるにはどうしたらいいんだろうか?を常に自問自答して、そうやって日に日に営業って楽しいんだなと感じることがあって、それは一社目での一番の経験でしたね。一番の営業って面白いなって思ったきっかけはこの訪問販売で契約できたことで、それの繰り返しとはいえ、特にどこのどいつかわからんやつから最終的には商談で判断して私から製品を買ってくれた、という瞬間は今でもテンションが上がるものです。最終的には自分なりに資料に関しても商談のときのトークもアレンジを加えて行って考えたのですが、でもベースとなるのはやはりモミヤマ氏から教えてもらった経験が大きかったように思います。更に安心してお客さんに製品を導入頂くことが出来るか、という点で導入時の工事の写真や方法、色々な質問や不安な点を答えれるようなポイントをモミヤマ氏ベースの資料や説明に加えて行って、回数を重ねるごとにブラッシュアップしていったら、成約率がかなり上昇していったことは今でも忘れられない経験ですね。

この1社目で起きた出来事は第一部(一章目~八章目)とさせていただき、今後も2社目、3社目と執筆をしてまいります。まずはここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。今後とも精進して参りたいと思います。

(実は1社目で起きたことで、もうちょっと書きたい(特にトラブルや面白かったこと)ことがたくさんあるので、追加で番外編を書くかもしれません笑)

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