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#考察
VTuberにとっての2Dと3D
ソフトウェアとしての2Dと3Dの違い YouTubeへの動画投稿から始まったバーチャルYouTuber文化は、性別や国籍を問わず広がり続けている。生身のYouTuber同様に企業とのタイアップを引き受けるだけでなく、企業の広報活動の一環として専属VTuberがデビューするなど、商業分野においても躍進の止まらない界隈だ。
そんな彼らにとって大切な要素のひとつが、キャラクターとして振舞うための肉体た
バーチャルで音楽ライブをやるということ
2020年8月10日、にじさんじ所属ライバーの加賀美ハヤトが3Dモデルのお披露目配信を行った。そして彼の配信は数多くの視聴者を呼び寄せ、SNSのトレンドに上り、VTuber界隈のみならず音楽業界にも衝撃を与えることとなった。
最近の3D配信の傾向がネタ寄り、面白モーション寄りの企画だったのに対して、彼が披露したのは1時間にわたる全編音楽ライブ配信である。それも彼だけステージに立って歌うのでは
新人ラッシュとその世知辛い背景
同時デビューとしてやや多い『5人組』の意味 2020年8月6日、いちから株式会社が運営する『にじさんじ』とカバー株式会社が運営する『ホロライブ』のそれぞれから、電撃的に発表された新人ライバーの参戦。いずれも「女性のみ、5人組のグループ」という同じようなメンバー構成となった。
そのコンセプトやデザインに違いこそあれ、この時期の大量加入は今年下半期の見通しを踏まえ意図したものと見るべきだろう。すな
再燃ホロライブ 打開の道筋はあるのか
止まらなかったその結末 6月の騒動から約2ヵ月、文書で通知し改善を約束した筈のホロライブは現在、とても残念な事態に見舞われている。
今回の騒動は、ホロライブプロダクション所属のバーチャルライバー『大神ミオ』の配信アーカイブ動画2件が、プレイしたゲームタイトルの版権を有するCAPCOM(カプコン)から権利者削除されたことに端を発する。
彼女はCAPCOMのタイトルである『ゴーストトリック』の耐
VTuberとシナリオ性
昨今のVTuberを見ていて、特に気になっている点がひとつある。それは、VTuber自身の持つシナリオ性である。
シナリオと言っても、ドラマの台本や小説の筋書きのように厳密で順守を望まれるようなものではない。どちらかと言えば、配信者として『何者であるか』『何を目的として活動しているか』といった情報を形作るための背景である。時として演者からも忘れられがちなキャラクター設定もその一つと言える。
『未知を拓く女の子』をプロデュースすること
『きらめろ』の大まかな印象 7月11日。およそ2週間前に発表された2人の新人にじさんじライバーが、この日初めての動画配信を迎えた。
Twitterアカウントの開設当初から賑やかな雰囲気の空星きらめと、マイペースながら明確に自分の成果物を提示していく金魚坂めいろ。新しい環境に慣れない彼女達は、時折拙さを見せながらどんよりとした梅雨模様の日々を明るく楽しいものに彩ってくれていた。そんな2人の初配信
にじさんじの小グループ戦略 ~統合後の『推し』構造~
統合後のにじさんじが採った『小グループ化』 2020年に入ってから早くも半年が過ぎた。二年目を迎えた初期デビュー組はもちろんのこと、昨年にデビューを果たしたにじさんじ所属のライバー達も、次々と一周年記念を迎え企画配信や新衣装の披露を行っている。
昨年度、にじさんじプロジェクトには大きな変革があった。開始当初に構想されていた無印組、ゲーマーズ、SEEDsという三本のブランドを意識した体制。これを