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ドライブに取りつかれていた頃のわたしへ

20代前半の頃、適応障害を発症して、休養が必要になりました。
それまで、蓋をしていた自分の気持ちが毎日溢れてきて泣いたり怒ったりしていました。

体調は悪い中でも、若さゆえの底しれぬエネルギーがあるも、それをぶつけるところがありません。

そんな時わたしはいつもドライブに行っていました。
友達はみんな新入社員として社会の中で揉まれながら、今も頑張っているのだなと思うと、何もしていない自分がやるせない。

いつも近くのファミマで「おしゃぶり昆布梅」と「BOSSのカフェオレ」を買って、お気に入りの音楽を車内で流しながら、その時の気分の赴くままに車を運転していました。

長い時は2時間かけて隣の市まで海を見に行ったり、同じ道を何周も回ったり、途中でおりてカラオケに行ったりしていました。

運転していると色々な気持ちがまた溢れてきて、時には涙をすすりながら運転したり、疲れたらどこかに車を止めて、席を倒して休憩したりしていました。

あの時のわたしは、とにかく孤独でした。

元々1人行動は好きな方で、孤独には強いと思っていたのですが、今思うとぽっかりとこころに穴が空いたような虚無感に襲われていました。

しかし不思議といま振り返ると懐かしくて、
あんなに自由に毎日好きなところを運転して、
自分だけの空間を楽しめていたなんて貴重な体験をしたなと思います。

あんなに好きだったドライブも
いまは一切しなくなってしまいました。

あの時は、そんな世界や生活が毎日続くことが恐ろしかったけれど、
生活とは変化していくものだと学びました。

本能に従い癒やされそうな絶景スポットに行って
風景写真を撮ったことも
今になればあの時にしか出来ない良い体験でした。

辛いように思えることでも、
あとで振り返ってみると捉え方も変わったりする。
ある時期にしか味わえない楽しみがある。


いま当たり前なことも
数年後には変わっていて、
経験したことのないことが
これからも待っているのだろうと思います。


あの時のわたしに、そういう時間も大切なんだよ。
無駄なことはないんだよって教えてあげたいです。


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こう
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