読み応えありのブラックな本「ナチと理髪師」
<文学(142歩目)>
見た目はユダヤ人であるナチスに加担、ユダヤ人虐殺に関与する。
それが戦後は。。。なのですが、こんなことがあったのか?読後もまだ腹落ちしない。でも、非常に読み応えありな本です。
ナチと理髪師
著者:エドガー・ヒルゼンラート 訳者:森田 明 (著)
文芸社
「142歩目」は、エドガー・ヒルゼンラートさんによる、ブラックな歴史の皮肉。
東欧でユダヤ人を虐殺するマックス・シュルツがほぼ全編にわたって独白する自らの生涯。ナチのことを描くのに自省的なものではなく、加害者の立場として語る。
大量虐殺者マックス・シュルツ(ドイツ人)はイッツィヒ・フィンケルシュタイン(ユダヤ人)としてユダヤ民族の歴史を人に説き、パレスチナに渡って理髪師として市民生活に溶け込み、ついにはイスラエル建国運動に身を投じて武装闘争と軍隊で英雄とみなされるまでに「ユダヤ化」する。
なんてことだ。。。
この一連のなりすましの行動の中に、ナチの問題、イスラエルの問題が提起されていて、驚いた作品です。
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