ガザについて考える「ガザに地下鉄が走る日」
<文学(98歩目)>
今まで手に取ったことが無かったことが悔やまれる作品です。
ガザに地下鉄が走る日
岡 真理 (著)
みすず書房
「98歩目」は、岡真理さんのとても考えさせられる作品です。
現在進行形で進むガザ地区の問題。しかし、実際には特に日本で報道されるのが「今」ですが、イスラエルの建国から70年以上続く問題でもある。
2018年に刊行された時に、目につかずに未読であったこと。これに私の行動の全てがあると感じた。
「無知がホロコーストというジェノサイドを可能にしたのだとしたら、繰り返されるガザの虐殺を可能にしているのは、私たちの無関心だともいえる」
「地獄の絶望的な闇のなかで、人は、絶望に蝕まれず、明日を生きるための魂の糧、希望を必要としている」「ガザに地下鉄が走る日(略)そのとき過去に起きた出来事のすべての意味が変るだろう」という文章が心を突きました。
虐げられたものが、一転して虐げる側にまわる。そういった物語は、少なくない。悪の親玉が実はかつて差別され虐待されてきた存在だった、とか。
そして、ガザを表した言葉、「無期懲役、ときどき死刑、罪状はパレスチナ人であること」というのが苦しい。
80年前のホロコースト(ショア)をずっと記憶しているのならば、70年以上前から続くナクバを忘れることはもうできないと感じた。
現代世界がかかえる問題の中で、最も解決困難な事案です。
多くの人に読まれるために発信された岡真理さんにより初めて知った世界です。
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